カレーを作ると、どうしても余る。
かといって、余らないように少量のカレーを作るというのも鼻白むものがある。
余ったカレーを冷凍したりしたこともあるが、冷凍したカレーをきちんと食べ終わった記憶がない。食べないまま幾年月…ということだってあった。
畢竟、カレーは鍋から他の容器に移しかえた時点でその生涯の殆どを終えているのかもしれない※。
※こんなふうに思うのは僕だけかもしれないですが、もったいないと思って冷凍しておいても、後からきちんと消費できたためしがないもので…。解凍して食べてもあんまりおいしくないし。
さて、先日作ったカレーは4日目である。寒い時期だからまだ傷んでいない。
2日目は温めて普通に食べる。3日目は火を入れるけど食べない。
もう飽きてきた。そんなとき、僕はカレーチャーハンを作る。
茅場町に『カレー革命』というお店があって、そこはわりと本格的なインドカレーのお店なのだが、看板メニューがぜんぜんインドっぽくないこの『カレーチャーハン』なのだ。
オープンキッチンのお店なので作り方をみて憶えてきた。それ以来、カレーを作った後のバリエーション料理の殿堂入りである。
まずは普通にチャーハンを作る。
中華鍋に油をひき、たまごを入れる。すかさずごはんを投入。強火で炒めて、ごはんがパラパラになったら塩、胡椒。鍋肌から醤油をまわしかける。
ここで少量のカレーをチャーハンに加える。最後にこねぎを散らす。
器に盛ったら、さらにカレー。ゆでたまごをトッピングして完成。
カレーチャーハンを作った時点でも、カレーはまだ消費しきれていない。
明日はラーメンか…。
実は、昨日も鍋をしたのであるが…。
やはり、白菜とねぎは使い切らずに残ったわけである。
そんなときだ。
遠くで僕を呼ぶ声がする…。
-「…セキヤさん…」
「何ですか?」
-「豚キムチ、食べたくない?」
「食べたい!」
そんなわけで、本日は豚キムチである。すごい久しぶりに作った。そしておいしかった。
魅力的な食べ物だと思う。
ビールもいいけど、ごはんがすすむメニュー。
【材料】
キムチ、豚ばら肉スライス(キムチと同量)、もやし、ニラ、白菜、ねぎ、ごま油。
そして、たまご。
豚キムチは最後にたまごでとじる。これがほんとにおいしい!
【合わせ調味料】
「ヤンニョム」という合わせ調味料を作っておく。
コチュジャン(大さじ1)、醤油少々、砂糖(小さじ1)、にんにくすりおろし(1かけ分)、ごま(小さじ1)、酒(大さじ1)
よく混ぜておく。
材料の下ごしらえ。
豚ばら肉は一口大に切り、軽く塩、胡椒。
白菜、ニラはざく切り。ねぎは斜めに5mmくらいの厚さに切る。
まずは、豚ばら肉から炒める。
このときはサラダ油で。香り付けのごま油は仕上げにまわしかける。
豚肉の色が変わったら、もやしを入れる。
もやしは意外と火の通りが遅いので早めに投入します。
キムチ。
白菜とねぎを入れて、ざっと炒めたら『ヤンニョム』をまわしかけ、全体を混ぜ炒める。
ニラ。
ニラは炒め過ぎると色も悪くなるし、クタクタになってしまうので最後に入れて、さっと火を通す程度に。
最後に香りのごま油をまわしかけ、たまごを入れる。
すぐに火を止めて、全体を混ぜてとじる。
たまごがとろとろぐらいが理想。
あー。今日もおいしく食べました。
西荻窪は本日も結構な雪模様である。
寒い雪の夜に、暖かい部屋で豚キムチとビール。
悪くない。
何を作るか、諸賢にはおわかりのことと思う。
カレーライスである。
誰かがお腹を切っちゃったって
う~んとっても痛いだろうにねえ
はは~ん … カレーライス
『カレーライス』/遠藤賢司(1971)
(アルバム『満足できるかな』所収)
引用しようか迷ったが、『カレーライス』という単語が出てくると、どうもこの人のイメージなのです。
僕はカレーが大好きなのだが、ふと思うと最近カレーを作っていない(外で食べることはある)。
そのことに気がついたら、今日はもうカレーしかなくなってしまったのだ。
普通の家カレーに、ほんのちょっとだけインドカレーっぽい雰囲気を加える。
ルウは何でもいいのだけれど、よく使うのがこれだ。
S&B『ゴールデンカレー/中辛』。
子供の頃からいちばんなじんだ味。
僕は少し辛めが好きだが、辛さはあとで調整するので中辛を使う。辛口ルウだと、辛さだけじゃなくて何だか味が違うような気がする。塩分が強いような…。
具は、鶏手羽先、じゃがいも、にんじん、たまねぎ。
手羽は塩、胡椒を強めにして、カレー粉を少量摺りこむ。
じゃがいもは皮を剥いてゴロゴロに切る。にんじんは皮ごと乱切りにする。たまねぎはくし形に切る。
たまねぎを炒める前に、電子レンジで半透明になるくらいまで温める。
そうすると、炒める時間が短縮できる。
鍋に油と唐辛子を入れ、温めたたまねぎを炒める。焦げ付かせないように混ぜながら。
本当は飴色になるまで丹念にやるのがいいのだけれど、ちょっと面倒くさいので端っこが色づいたくらいでOKとしました。
手羽先をソテーする。
皮面からしっかり焼色をつけ、ひっくり返したら酒(何でもいい)をふりかける。
焼いた手羽先をたまねぎの鍋に入れ、水を入れる。
煮立ったら、酒、リンゴのすりおろしを入れ、蓋をして煮込む。
今回はたまたま飲み残しの赤ワインがあったので入れた。
(なければ日本酒でも白ワインでもいい)
煮込んでいる間に、じゃがいもとにんじんはフライパンで炒めておく。
炒めてから入れると煮崩れしにくいし、おいしくなるような気がします。
しばらく煮込んだら、炒めたじゃがいもとにんじんを入れ、さらに煮る。
野菜に火が通ったら、いったん火を止め、ルウを入れる。
しっかり溶かしたら味を見て、塩味を調整する。
そして、ここでさらにカレー粉を入れる。
この追加のカレー粉が香りをぐぐっとよくしてくれる。
辛さの調整をする。カイエンペッパー。
入れすぎると食べられなくなってしまうので注意が必要だ。
お好みの辛さに。
最後にこいつ。
『ガラムマサラ』。
風味を整えるスパイスだが、最後にこれを入れることで一気にインドカレーっぽくなる。
香りがとびやすいので、完成直前に入れる。
これで完成。
火を止めて、蓋をして少し落ち着かせてから食べる。
台所の棚を整理していたら、発芽玄米やら十六穀なんとかとかが出てきたので、お米に混ぜて炊いた。
ごはんがおかしな色をしているのはそのせいである。
先程引用した『カレーライス』でおなかを切ってしまった『誰か』とは三島由紀夫のことだそうだ※(三島の割腹自殺は1970年)。
ショッキングな出来事を目にしても、頭の中にあったのは「お腹がすいたなあ、早くカレーできないかなあ」ということだった。その光景を歌っているのだ。
う~んとっても深い。
※参考文献 『俺カレー』/東京カリ~番長(2001,アスペクト)
カレーを作るときの楽しみといえば、作りながら台所で飲むビールだ。
煮込みながら、味見をして「あー、うまい」とか「もうちょっと塩かな」とか言いながら飲むビール。
シチュエーションとしてはトップクラスである。
ジョン・レノンとポール・マッカートニーが『Apple Corps』の設立を発表したのは1968年5月15日であった。
同年8月、アップル・レコードから初めて発売されたのが、メリー・ホプキンの『悲しき天使』(原題は『Those were the days』)である。
何度見てもわけのわからないジャケット写真だ。
メリー・ホプキンが公園みたいなところで、ギターを持って物憂げに佇んでいる。
しかもスカートの丈がかなり短い。きわどいくらい短い。
普通こんなことをしていたら、ちょっと変な人である。
この曲、作詞・作曲がGene Raskinとなっているが、原曲はロシア民謡であるらしい。なるほど、言われてみると確かにロシアっぽい。アップル第一弾シングルとして、ポール・マッカートニーのプロデュースで発売され、全世界で500万枚を超えるヒットを記録する。
それにしても、Those were the daysのタイトルがなぜ『悲しき天使』になってしまったのか。謎である。
でも、実はこの手の意味のわからない邦題というのが大好きだ。『悲しき~』、『哀しみの~』、『愛の~』という類のやつ。大抵は原題の意味を踏襲していることが多いが、これに至っては完全に無視している。天使って…。一体どこから持ってきたんだ?
もちろん曲も好きです。とても魅力のある歌だと思う。一度メロディーを耳にしてしまうと離れなくなる。
ところで、彼女のファーストアルバム『ポストカード』のジャケットにはこんな写真が印刷されている。
背の高い植物の向こう側で、腰に手をあてて、『もう!』みたいな表情をしている。
こういう態度をとる女性を、僕はあまり好きではない。
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『Pocketful of Poetry』
Mindy Gledhill
この数ヶ月、僕は「ミンディ・グレッドヒルは分かってる!」と叫び続けてきた。この人のアルバムからはポップってのはこういうものさ、という自信が滲み出ていると思う。tr. 2『Trouble No More』がツボ中のツボ。僕の好物ばっかりいっぱい詰まってる。決して大袈裟な表現ではなく、棄て曲なし、最高に幸せな30分あまり。
『D'ACCORD』
SERGE DELAITE TRIO with ALAIN BRUEL
アトリエサワノのピアノトリオが大好きです。2枚同時発売のうちの1枚。これはピアノトリオにアコーディオンを加えた演奏。明るい休日のランチ。冷えた白ワイン飲みたくなる感じ。
J.S. Bach/Goldberg Variations
Simone Dinnerstein
ゴルトベルク変奏曲からグールドの影を拭いきれないのは仕方がない。この人の演奏には”脱・グールド”みたいな気負いはなく、曲に対してもグールドに対しても愛情に満ちていて、丁寧で、やさしくてすごく好きです。