トマトを買いに出かけて、なんとなく立ち寄った魚屋さんで、あんまりいいブリがあったので買う。照り焼きもいいけれど、こっくりと煮物もいいなあと思って大根を買って帰る。
帰ってきて思う。僕はブリを買うつもりじゃなかったんだ。
くるり『春風』(2000)
超名曲『春風』も、もう10年も前になるのだなあと、しみじみ思う。
ここで涙が出ないのも幸せのひとつなんです
ほらまた雨が降りそうです
ほらまた雨が降りそうです
今でもくるりの最高はこの曲です。これは揺るがない、たぶん。
強い春風が吹き荒れた夜、前日の残りのささみをどうするか、を考えていた。
軽く湯引きにしてある程度だ。早めに使わなければだめになってしまうだろう。チキンライスかオムライス、という方法もあった。再度ボイルして、いつものマスタードマヨネーズ和え、という方法もあった。
しかし、この日僕が選んだのは、やはりというべきかパスタである。
もう随分前の話だが、鍋のあと鶏肉と水菜が余って、それをパスタにしておいしかったことを思い出したのだ。
マスタードソースのパスタ。
休みだ。ちょっといいワインを開けようと思った。時間があると、こんなことばかり考えている。
Ch.ラネッサン 2006
まだ若いから、飲む1時間くらい前に抜栓しておいた。
にんにくと唐辛子のオイルを作る。
ささみ肉を入れて、炒める。
白ワインをふる。
パスタのゆで汁を加えて、フライパンをゆすり、乳化させる。
粒マスタードを入れる。
塩・胡椒で味を調える
ゆで上がったパスタと和えて、ざく切りの水菜を入れてひと混ぜして完成。
鶏ささみ肉と水菜のマスタードソーススパゲティー。
オイル系に分類されるだろうと思う。
粒マスタードの酸味がおいしいスパゲティーである。
珍しくサラダも。
レタス、水菜、ルッコラのサラダ。
ドレッシングはこれまた昨日の残りのごまだれにお酢とオリーブオイルを入れて再利用。
…ムーミン。衝動買いである。
さて、ワインであるが。
やっぱりまだタンニンが強いです。おいしかったですが。でも、買ったワインを家で寝かせたことってないのである※。
いつも堪えきれずに飲んでしまうんだな。家で熟成ってうまくいくものなのだろうか…。ううむ。
※ボージョレー・ヌーボーを放置してしまったことはある。
外は、とても強い風が吹いている。
僕は花粉症なのか違うのか分からないくらいで、症状としてはちょっと目が痒いかも、という程度である。鼻に関する症状は経験したことがない。
この時期、涙も鼻水も出ないのは幸せのひとつであろうと思う。
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金曜日の夜といえば、とりあえずは全てを忘れて、自分を労う気持ちになる。
ワインで華やぐもよし、日本酒でゆらりと酔うもよし。今週もよくがんばった。そして迎えるは連休である。
何も考えないようにするさ。
ここのところ、ワインばかり飲んでいた。
暖かくなってきたから、日本酒を常温でと思った。久しぶりかもしれない。
そしたら、どうだ。あれを作ろう、これも食べたい、浮かぶメニューは次から次へと、枚挙に遑がない。
どうやら、本格的に暖かくなってきた。毎年思うことだけれど、この時期に春の菜っ葉を食べるようになる(食べたくなる)ことがとても嬉しい。
食卓に鮮やかな緑。ほろ苦い味。冬に溜め込んだ熱を洗い流してくれるようで、痛快である。
おつかれさま、はビールである。
グラスも銘柄も、条件はまったく同じ。それなのに、木曜に飲むビールと金曜に飲むビールはこうも味が違うものかと驚かされるのである。
塩昆布奴。
水切りした豆腐に塩昆布を載せ、ごま油をかける。
みじん切りにしたねぎを載せる。
菜の花のピーナッツ和え。
ピーナッツを砕いたのを入れた浸し汁に湯がいた菜の花を浸したもの。
ほろ苦いのが実に爽やかである。オトナだ。
胡瓜の浅漬け。
化学調味料味。市販品。これは失敗だった。緑色が鮮やかなら、菜の花との対比もまた鮮やか過ぎた。舌が痺れるくらい強い味がして、どうにもだめだった。
勿体ないと思いながらも、半分くらい食べてさよならする。
お酒は宮城県の『一の蔵』。
最近、三千盛を買ってないな、と思う。一の蔵も悪くないけれど、常温で飲むようになると、俄かに恋しいのはすっきり三千盛である。
アボカド。
うすく切ってレモン、かつおぶしをのせて醬油をかける。最後にオリーブオイルをかける。
メキシコの果実がこうして日本酒の肴になるのだ。不思議なものだと思う。
鶏ささみをさっと湯引きしたもの。
スジを取ったささみを湯引きしただけ。
わさび醤油とごまだれを用意する。
ごまだれは、煎った白ごまをすり鉢でペースト状になるまで擂って、そばつゆでのばす。
ゆるり、日本酒の酔い。ささみを食べる頃には、もう眠い眠い。
半分くらい食べて、タッパーにうつして冷蔵庫へ。
やっぱり疲れていましたね。
オトナは疲れるぜ。
カラダは正直である。
こんなとき、何を遠慮することがあろう。目覚ましもセットしない。
さっさと眠ってしまう。
ワインで華やぐもよし、日本酒でゆらりと酔うもよし。今週もよくがんばった。そして迎えるは連休である。
何も考えないようにするさ。
ここのところ、ワインばかり飲んでいた。
暖かくなってきたから、日本酒を常温でと思った。久しぶりかもしれない。
そしたら、どうだ。あれを作ろう、これも食べたい、浮かぶメニューは次から次へと、枚挙に遑がない。
どうやら、本格的に暖かくなってきた。毎年思うことだけれど、この時期に春の菜っ葉を食べるようになる(食べたくなる)ことがとても嬉しい。
食卓に鮮やかな緑。ほろ苦い味。冬に溜め込んだ熱を洗い流してくれるようで、痛快である。
おつかれさま、はビールである。
グラスも銘柄も、条件はまったく同じ。それなのに、木曜に飲むビールと金曜に飲むビールはこうも味が違うものかと驚かされるのである。
塩昆布奴。
水切りした豆腐に塩昆布を載せ、ごま油をかける。
みじん切りにしたねぎを載せる。
菜の花のピーナッツ和え。
ピーナッツを砕いたのを入れた浸し汁に湯がいた菜の花を浸したもの。
ほろ苦いのが実に爽やかである。オトナだ。
胡瓜の浅漬け。
化学調味料味。市販品。これは失敗だった。緑色が鮮やかなら、菜の花との対比もまた鮮やか過ぎた。舌が痺れるくらい強い味がして、どうにもだめだった。
勿体ないと思いながらも、半分くらい食べてさよならする。
お酒は宮城県の『一の蔵』。
最近、三千盛を買ってないな、と思う。一の蔵も悪くないけれど、常温で飲むようになると、俄かに恋しいのはすっきり三千盛である。
アボカド。
うすく切ってレモン、かつおぶしをのせて醬油をかける。最後にオリーブオイルをかける。
メキシコの果実がこうして日本酒の肴になるのだ。不思議なものだと思う。
鶏ささみをさっと湯引きしたもの。
スジを取ったささみを湯引きしただけ。
わさび醤油とごまだれを用意する。
ごまだれは、煎った白ごまをすり鉢でペースト状になるまで擂って、そばつゆでのばす。
ゆるり、日本酒の酔い。ささみを食べる頃には、もう眠い眠い。
半分くらい食べて、タッパーにうつして冷蔵庫へ。
やっぱり疲れていましたね。
オトナは疲れるぜ。
カラダは正直である。
こんなとき、何を遠慮することがあろう。目覚ましもセットしない。
さっさと眠ってしまう。
私は嵐の雲に乗って、はためき狂う空を飛んでいるのだった。私は嵐と語った。いや自分が嵐だった。
―『春の嵐(ゲルトルード)』ヘルマン・ヘッセ 高橋健二訳(新潮文庫/1950)
暦でいうと、啓蟄である。
この間、雪が降った。この荒れっぷりもまた春らしいといえばその通りだろうと思う。
ここのところ、どうもワインばかり飲んでいる(もちろんビールは飲む)。
『Ch.トゥール・ドゥ・オー・ムーラン』
吉祥寺のあるワイン屋さんで最もよく売れているのだそうである。
これは、とてもおいしい。また買っておこうと思う。
一年のうちでもっとも好きな季節は秋である。特に秋口、夏もそろそろ終わり、という虚脱感とそれに伴うどこかもの寂しい感じが大好きだ。
湿度が滅法苦手な僕は、夏よりも冬のほうがいい。空気が乾いているから。
それでもそろそろ寒さにうんざりしてくるのが3月くらいか。寒くて背中を丸めてばかりいたから、体がこわばってくる。ようやく体を伸ばせるようになる感じは気持ちのいいものだと思う。
びっくりするくらい暖かい日があったり、急に雪が降ったりする。それでも、こう寒暖の差が激しいと体の調子もおかしくなるね、なんていう話を何気なくしているのも、春を迎える準備をしているようで嬉しいものである。
さて、おいしいワインを用意したのは、おいしいハムを楽しもうと思ったからだ。
理由は省くが、ある事情があって高級ハムが家にあった。それをパスタにしようと思ったのだ。
これで最後となるハム。
こういうときは惜しまない!思い切って贅沢に切っていく。
にんにくと鷹の爪のオイル。
パスタをゆで始める。
ハムを炒める。
パスタのゆで汁を加える。
フライパンをゆすって、オイルとゆで汁を乳化させる。
特にオイル系のパスタはこの乳化がキモである。
塩、胡椒で味を調える。
ゆで上がったパスタとみじん切りにしたイタリアンパセリを加えて、よく和えたら完成。
ハムのぺペロンチーノ。
これはハムの良し悪しが顕著に出る。とてもおいしいハムを使ったのだ。
とってもおいしいパスタになった。
さて、この日はパスタの他にも2品作った。
生トマトを湯むきして、クリームチーズと和えたもの。
お酢をほんのちょっとと塩・胡椒・オリーブオイルを加える。今回はチーズがブルサンだったので、にんにく風味である。
きのことグリーンピースの生クリームソース。
マッシュルーム、しいたけ、うすひらたけとたまねぎ、ベーコン、ゆでたグリーンピースを炒めて、生クリームソースにした。
グリーンピースは春の香りである。
春の嵐を引用したけれど、僕はここのところ平穏な日々が続いている。
2月は忙しかったのだ。
ほんとうは、忙しいときほどじっくり料理をしたり、身の回りのことをきちんと丁寧にしていたいと思う。小さなことだが、食器を片付けずに眠ってしまったとか、洗濯物が溜まっているとか、そういう生活の荒れがちょっとずついろんなところに響いてくるように思うのである。
なかなかうまくいかないものだ。
寒い友だちが 訪ねて来たよ
遠慮はいらないから 暖まってゆきなよ
遠慮はいらないから 暖まってゆきなよ
『襟裳岬』/作詞:岡本おさみ(1974)
森進一が紅白歌合戦でこの歌を歌った時、ズボンの前ファスナー(通称:社会の窓)が開いていたのだそうである。
訪ねてきた友だちが寒いかどうかは別にして(それにしても、訪ねて行って『寒い友だち』扱いというのは、どう考えてもひどい話である)、3月とはいっても外はまだまだ寒い。ちょっと暖かいと思って油断していると、突然差し込まれたりするのだ。この時期、気象予報士たちは聞こえよがしに『三寒四温』を連呼する。
シチューを作ろうと思ったのだ。白いほうの。
なんとなく。
そういう気分だった。金曜の夜で、昼間は暖かかったけれど、日曜日にかけて気温はどんどん下がる一方だ、と天気予報は言っていた。
暖かいものを、と思った。
バターでたまねぎを炒める。
何度も同じことを言うが、僕はバターでたまねぎを炒めているときの匂いが大好きである。
鶏もも肉に、塩・胡椒をして、小麦粉を薄くまぶしてソテーする。
白ワインをふって、水分を飛ばす。
鍋に、ソテーした鶏肉を入れ、水、コンソメ、ブーケガルニを入れて、煮込み開始。
本当は、ちゃんとブーケガルニ※を作りたかったけれど、セロリもタイムも売り切れていたので、ドライのティーバッグ入りを使用した。
※ブーケガルニ:セロリ、パセリ、ローリエ、タイムなどを糸で縛ったハーブミックス
きのこ類を炒める。
今回使ったのは、ホワイトマッシュルームとうすひらたけというきのこ。
きのこ類も一緒に入れて煮込む。
ホワイトソースを作る。
同量のバターと小麦粉をよく混ぜながら炒め、冷たい牛乳を一気に注いだら、泡立て器でよく混ぜながら弱火で火を通していく。
一方、鍋のほうには牛乳を入れて煮込み続ける。
ブロッコリーは長く煮込むと崩れてしまう。
煮込み完了間近になったら入れる。
ホワイトソースを入れ、塩・胡椒で味を調える。
最後にバターをひとかけら、後は火を止めて落ち着かせたら完成である。
寒いとは言いながら、蚕豆が出てくると春だなと思う。
茹でた蚕豆は、塩・胡椒・オリーブオイルで和えて、パルミジャーノチーズをかけてサラダにする。
蚕豆のサラダ。
緑がきれいです。
もう一品。
白ワインといえば、これです。
鯛のカルパッチョ。
ワインはシャブリ。
しっかり冷やしておく。なんだか夏っぽい。
そして、シチューである。…冬っぽい。
食パン。
ワインと食パンはセブンイレブンで買った。
いろいろあった一週間だ。友人を労おうという気持ちもあったし、白ワインを飲みたかった、というのもある。
こうしてメニューを振り返ってみると、なんだか冬と春と夏が混在していることに気づく。
食べているときは、冬のロシアっぽい気分だったわけですが(あくまでイメージとして)。
白ワインを軸に考えた結果、季節的には取り留めがなくなってしまった。
でも、このシチューはとってもおいしくて、僕は小躍りした。ワインが足りなくなって、もう1本買いに出たくらいである。午前4時ごろ。どうかしている。
まあいい。日々の暮らしは嫌でもやってくる。社会の窓が開いていることだってある。
静かに笑ってしまおうと思う。
ちょっとした事情があって、今、家の冷蔵庫には1本1万円(!)という高級ハムが鎮座しているのである。
ちょっとずつ、大事に食べている。
おいしい。ほんとうに。
久しぶりにお昼を家で過ごす日曜日だ。コーヒーを入れているときにいいことを思いついてしまった。
おいしいハムをじゃがいもとたまごと炒めて、サンドウィッチにしよう。
それもホットサンドに。
バウルー※1で!
たまごを入れて半熟にまとめる。
食パン2枚の間に挟んでバウルーで焼く。
このバウルーもだんだん年季が入ってきた。
汚くなっていたとしても、人の手に馴染んだものというのは美しいと思う。
寒い雨の日曜日である。
夜は雪になるという。
特にどこにも出かけないで、家でサンドウィッチとコーヒー。
いいです。実にいい気分である。
食べながら、『ABBEY ROAD』を聴いている。
ジョージ・ハリスンがHERE COMES THE SUNを唄っている。
Little darling, it seems like years since it's been clear
(かわいいひと、もう何年も晴れてなかったような気がする/対訳:奥田祐士)
だからどうというほどのこともないのであるが。
このお皿は、スウェーデンの『Gustavsberg(グスタフスベリ)』のSPISA-RIBB。
最近手に入れたお気に入りで、登場頻度は極めて高い。
裏側の刻印がとてもかわいい。
これから気温はどんどん下がるのだという。そろそろ寒いのもうんざりである。
この高級ハムは、残り1/3くらい。
あとはハムのペペロンチーノかな、と思っている。
ちょっとずつ、大事に食べている。
おいしい。ほんとうに。
久しぶりにお昼を家で過ごす日曜日だ。コーヒーを入れているときにいいことを思いついてしまった。
おいしいハムをじゃがいもとたまごと炒めて、サンドウィッチにしよう。
それもホットサンドに。
バウルー※1で!
※1 バウルー:ホットサンドメーカー。こちら参照のこと。
刻んだハム、茹でたじゃがいもをバターで炒める。たまごを入れて半熟にまとめる。
食パン2枚の間に挟んでバウルーで焼く。
このバウルーもだんだん年季が入ってきた。
汚くなっていたとしても、人の手に馴染んだものというのは美しいと思う。
寒い雨の日曜日である。
夜は雪になるという。
特にどこにも出かけないで、家でサンドウィッチとコーヒー。
いいです。実にいい気分である。
食べながら、『ABBEY ROAD』を聴いている。
ジョージ・ハリスンがHERE COMES THE SUNを唄っている。
Little darling, it seems like years since it's been clear
(かわいいひと、もう何年も晴れてなかったような気がする/対訳:奥田祐士)
だからどうというほどのこともないのであるが。
このお皿は、スウェーデンの『Gustavsberg(グスタフスベリ)』のSPISA-RIBB。
最近手に入れたお気に入りで、登場頻度は極めて高い。
裏側の刻印がとてもかわいい。
これから気温はどんどん下がるのだという。そろそろ寒いのもうんざりである。
この高級ハムは、残り1/3くらい。
あとはハムのペペロンチーノかな、と思っている。
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