トマトを買いに出かけて、なんとなく立ち寄った魚屋さんで、あんまりいいブリがあったので買う。照り焼きもいいけれど、こっくりと煮物もいいなあと思って大根を買って帰る。
帰ってきて思う。僕はブリを買うつもりじゃなかったんだ。
思い出すのも、おぞましい。
できれば思い出したくない。忘れてしまいたい。
土曜日のことだ。友人たちが遊びに来ることになっていて、僕はビールやら食材やらを買い込んで帰ってきた。
そろそろお揚げの油抜きでもしようかと思ったそのときだ。台所の壁、天井近くの高い位置に黒い影を認めた。
こんなはずじゃなかった。虫が苦手*1な僕は、しかも台所に食材を多量に保管している者としては、据え置き型の、巣ごと効く、殺虫成分入りのエサを食べさせて殲滅するタイプの駆除剤を効果的に配置し、その姿を(少なくとも自室内では)見かけることさえない環境を作り上げているはずだった。
*1 子どものころからほんとうにダメで、上記黒い虫や蜘蛛あたりは天敵である。そのほか、世間的には愛されている、カブトムシやクワガタムシなどもダメで、恥ずかしながら30年以上生きてきて、今まで触れたことさえない。なぜあれを好きこのんで触ろうとするのか、甚だ疑問である。
勇気をふりしぼって、丸めた新聞紙で戦いを挑もうかとも思った。そして、その短期決戦での勝利こそが戦士として最も名誉であり、不本意にも命を奪われることになる黒い闖入者に苦しむ暇さえ与えない、情け深い戦いとなることはわかっていた。
でもダメだった。
もう10年近く、戦っていないのだ。ずっと使っていない、殺虫スプレーをシンク下から取り出してくるのが精一杯だった。しかし取り出した殺虫スプレーの缶を持ったときに、こちらの形勢が非常に不利であることが判明した。噴霧剤の残りがあとわずかしかない。これでは至近距離から噴霧してその効果を最大にしなければこちらに勝ち目はない。
でもひよってしまった。
最初のひと噴きで、黒い闖入者は卑怯にも羽を広げて無闇に飛び回るという戦法に出た。僕は悲鳴を上げ、隣の部屋に逃げ込み戸を閉めた。
戸の向こう側では、黒いあいつが苦しげに飛び回り、壁や天井にその体を打ちつけている音が聞こえる。
息は上がり、全身の毛が逆立ってぞわぞわする。手にはじっとりと嫌な汗が滲む。口の中はカラカラだ。
ここは見慣れた僕の部屋であるはずだった。しかしあの闖入者のせいで、僕に憩いを与えてくれるはずのこの小さな部屋は、景色がまるで違って見える。僕は俄かに憤りを感じた。ささやかながらも好ましい、静かな生活を一瞬にして奪われたこと、そしてそれを奪ったあの黒い闖入者に対して。
怒りに燃えた僕は、恐怖に打ち克ち、戸を開けた。もうおまえの好き勝手にはさせない、と。
台所には、あいつの姿はなかった。おそらくゴミ箱の下あたりにでも隠れているのだろう。そのとき、殺虫剤が効いて、動きが鈍ったあいつが食器棚の下から這い出してきた。
僕は悲鳴を上げ、また隣の部屋に逃げ込んで戸を閉めた。
ダメだ。これでは同じことの繰り返しではないか。こんな戦いには早く終止符を打たなくてはいけない。しかしこちらの殺虫剤は、先程の一撃で弾切れである。振っても叩いても、もう薬剤を噴霧することはなくなっていた。
僕は財布を持ち、買いに出ることにした。もっと強力で、瞬殺できるやつを装備するのだ。
部屋を出ようとしたその瞬間。玄関のドアが開いて、友人たちが現れた。僕は必要以上に驚き、恐怖の目線で友人たちを見据えた。
僕の蒼白な顔と動揺した様子を見て、友人は察知した。やつがいるのか、と。
この戦いで、友人たちを頼るわけにはいかなかった。友人たちは僕以上にあいつが苦手なのだ。これだから都会育ちというのは役に立たない。
とりあえず、友人たちには状況を説明し、外で待ってもらって僕は装備品を買いに出た―。
あとは、なんてことはなかった。
強力装備で瞬殺。最後の勇気をふりしぼって、死体を回収。
僕のささやかながらも平穏な暮らしが戻ってきた。
運搬時もチルド状態で、と言われたらしく、冷えた状態で到着した。
冷やの状態で飲んだときと、すこし温んで常温に近くなったときで味が随分違うのが印象的だった。冷えているときのほうがガツンとくる。僕はすこし温んだときのやわらかい感じが、香りも立って好きだった。
これは僕が買っておいたもの。
『純米吟醸 刈穂50』
きりりと締まった感じだ。
さて、そろそろ枝豆も出盛りである。
冷凍じゃなく、自分で茹でる季節がやってきた。
枝豆としらす、豆腐の和え物。
お揚げと水菜のおひたし。
鯛の胡麻醤油和え。
先日は、すずきでこれをやった。
実家ではこれに生姜も加えて、まぐろをあえたものが出てくる。
これもこの間やったばかりだが、鶏の塩焼きである。
レモンをぎゅっと搾る。
さて、今回は『黒薬味』をかけて食べた。
これはいただきもので、とってもおいしいのだ。原了郭の黒七味に近いけれど、柚子の香りがより強くて、もっとさわやかな感じ。
鶏の焼き物にはまずうってつけである。
もう二度と、あんな戦いはごめんだ。
僕だって、生けるものの命を奪いたくはないのだ。
これからの人生、あとどれくらいこんな思いをしなくてはならないのか。
できれば思い出したくない。忘れてしまいたい。
土曜日のことだ。友人たちが遊びに来ることになっていて、僕はビールやら食材やらを買い込んで帰ってきた。
そろそろお揚げの油抜きでもしようかと思ったそのときだ。台所の壁、天井近くの高い位置に黒い影を認めた。
こんなはずじゃなかった。虫が苦手*1な僕は、しかも台所に食材を多量に保管している者としては、据え置き型の、巣ごと効く、殺虫成分入りのエサを食べさせて殲滅するタイプの駆除剤を効果的に配置し、その姿を(少なくとも自室内では)見かけることさえない環境を作り上げているはずだった。
*1 子どものころからほんとうにダメで、上記黒い虫や蜘蛛あたりは天敵である。そのほか、世間的には愛されている、カブトムシやクワガタムシなどもダメで、恥ずかしながら30年以上生きてきて、今まで触れたことさえない。なぜあれを好きこのんで触ろうとするのか、甚だ疑問である。
勇気をふりしぼって、丸めた新聞紙で戦いを挑もうかとも思った。そして、その短期決戦での勝利こそが戦士として最も名誉であり、不本意にも命を奪われることになる黒い闖入者に苦しむ暇さえ与えない、情け深い戦いとなることはわかっていた。
でもダメだった。
もう10年近く、戦っていないのだ。ずっと使っていない、殺虫スプレーをシンク下から取り出してくるのが精一杯だった。しかし取り出した殺虫スプレーの缶を持ったときに、こちらの形勢が非常に不利であることが判明した。噴霧剤の残りがあとわずかしかない。これでは至近距離から噴霧してその効果を最大にしなければこちらに勝ち目はない。
でもひよってしまった。
最初のひと噴きで、黒い闖入者は卑怯にも羽を広げて無闇に飛び回るという戦法に出た。僕は悲鳴を上げ、隣の部屋に逃げ込み戸を閉めた。
戸の向こう側では、黒いあいつが苦しげに飛び回り、壁や天井にその体を打ちつけている音が聞こえる。
息は上がり、全身の毛が逆立ってぞわぞわする。手にはじっとりと嫌な汗が滲む。口の中はカラカラだ。
ここは見慣れた僕の部屋であるはずだった。しかしあの闖入者のせいで、僕に憩いを与えてくれるはずのこの小さな部屋は、景色がまるで違って見える。僕は俄かに憤りを感じた。ささやかながらも好ましい、静かな生活を一瞬にして奪われたこと、そしてそれを奪ったあの黒い闖入者に対して。
怒りに燃えた僕は、恐怖に打ち克ち、戸を開けた。もうおまえの好き勝手にはさせない、と。
台所には、あいつの姿はなかった。おそらくゴミ箱の下あたりにでも隠れているのだろう。そのとき、殺虫剤が効いて、動きが鈍ったあいつが食器棚の下から這い出してきた。
僕は悲鳴を上げ、また隣の部屋に逃げ込んで戸を閉めた。
ダメだ。これでは同じことの繰り返しではないか。こんな戦いには早く終止符を打たなくてはいけない。しかしこちらの殺虫剤は、先程の一撃で弾切れである。振っても叩いても、もう薬剤を噴霧することはなくなっていた。
僕は財布を持ち、買いに出ることにした。もっと強力で、瞬殺できるやつを装備するのだ。
部屋を出ようとしたその瞬間。玄関のドアが開いて、友人たちが現れた。僕は必要以上に驚き、恐怖の目線で友人たちを見据えた。
僕の蒼白な顔と動揺した様子を見て、友人は察知した。やつがいるのか、と。
この戦いで、友人たちを頼るわけにはいかなかった。友人たちは僕以上にあいつが苦手なのだ。これだから都会育ちというのは役に立たない。
とりあえず、友人たちには状況を説明し、外で待ってもらって僕は装備品を買いに出た―。
あとは、なんてことはなかった。
強力装備で瞬殺。最後の勇気をふりしぼって、死体を回収。
僕のささやかながらも平穏な暮らしが戻ってきた。
運搬時もチルド状態で、と言われたらしく、冷えた状態で到着した。
冷やの状態で飲んだときと、すこし温んで常温に近くなったときで味が随分違うのが印象的だった。冷えているときのほうがガツンとくる。僕はすこし温んだときのやわらかい感じが、香りも立って好きだった。
これは僕が買っておいたもの。
『純米吟醸 刈穂50』
きりりと締まった感じだ。
さて、そろそろ枝豆も出盛りである。
冷凍じゃなく、自分で茹でる季節がやってきた。
枝豆としらす、豆腐の和え物。
お揚げと水菜のおひたし。
鯛の胡麻醤油和え。
先日は、すずきでこれをやった。
実家ではこれに生姜も加えて、まぐろをあえたものが出てくる。
これもこの間やったばかりだが、鶏の塩焼きである。
レモンをぎゅっと搾る。
さて、今回は『黒薬味』をかけて食べた。
これはいただきもので、とってもおいしいのだ。原了郭の黒七味に近いけれど、柚子の香りがより強くて、もっとさわやかな感じ。
鶏の焼き物にはまずうってつけである。
もう二度と、あんな戦いはごめんだ。
僕だって、生けるものの命を奪いたくはないのだ。
これからの人生、あとどれくらいこんな思いをしなくてはならないのか。
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Re:無題
ぼわるかさん、はじめまして。セキヤです。
鶏肉は、確かに独特のにおいがありますね。僕は下ごしらえ段階で、皮と肉の間にある黄色い脂肪を取り除くようにしています。黄色い脂はくさみのものだと効いたことがあります。
同じ白ワインでも、国産だと不思議と和食の感じになりますね。暑い日には日本酒よりもいいかもしれないです。
コメント、ありがとうございます!これからもよろしくお願いします!
鶏肉は、確かに独特のにおいがありますね。僕は下ごしらえ段階で、皮と肉の間にある黄色い脂肪を取り除くようにしています。黄色い脂はくさみのものだと効いたことがあります。
同じ白ワインでも、国産だと不思議と和食の感じになりますね。暑い日には日本酒よりもいいかもしれないです。
コメント、ありがとうございます!これからもよろしくお願いします!
Re:無題
みずすぎさん、こんにちは。
出たか。ある程度は仕方がないことは僕もわかっているつもりなのですが。決して気持ちのいいものではないですね。
仰向けになるのは、神の意思だね。天使の輪っかと羽も、見えないけれど出ているのだと思います。でも正直に言って、やつらの裏側(おなか側)って見たくないんですけどね。
コメントありがとうございます!
出たか。ある程度は仕方がないことは僕もわかっているつもりなのですが。決して気持ちのいいものではないですね。
仰向けになるのは、神の意思だね。天使の輪っかと羽も、見えないけれど出ているのだと思います。でも正直に言って、やつらの裏側(おなか側)って見たくないんですけどね。
コメントありがとうございます!
無題
手に汗を握りながら拝見させていただきました‥。その緊張感、伝わります‥!昨年、私も戦いました。最近のは特に丈夫な気がします。息子いわく、ヤツは恐竜が栄える前から存在するらしいです。すごいと言えるのかどうなのか。おそるべし。
浴室や洗面台などの、通り道と思える場所を封鎖したら見なくなりました。ホッ。
浴室や洗面台などの、通り道と思える場所を封鎖したら見なくなりました。ホッ。
Re:無題
ペペロンチーノさん、こんにちは。
最近のは、たしかに丈夫ですね。抵抗性ってやつですね。僕が子どもの頃(20数年前)には、もう少し見かけたような気がします。しかし、家の中からいなくなった間に、やつらは確実に進化を遂げていたのですね。こちらの抵抗力が弱っている分も合わせて、敵の強さが際立ちます。
人類とやつらのの飽くなき戦い。終わりはなさそうですね。イヤだけど。
コメント、ありがとうございます!
最近のは、たしかに丈夫ですね。抵抗性ってやつですね。僕が子どもの頃(20数年前)には、もう少し見かけたような気がします。しかし、家の中からいなくなった間に、やつらは確実に進化を遂げていたのですね。こちらの抵抗力が弱っている分も合わせて、敵の強さが際立ちます。
人類とやつらのの飽くなき戦い。終わりはなさそうですね。イヤだけど。
コメント、ありがとうございます!
無題
こんにちは!
私もあいつが大嫌いです。
半泣きで戦いに挑み、勝利した後の疲労感…
もうイヤです。
今年はまだ出会ってませんが
できれば会いたくないと思ってます。
セキヤさんのblogは料理が下手な私には憧れの存在。
写真も美味しそうで、とても勉強になります。
そして読後はいつも空腹に…
あ、このハンドルネームの「ハナ」は以前飼ってた猫の名前なのです。
同じですね^^
私もあいつが大嫌いです。
半泣きで戦いに挑み、勝利した後の疲労感…
もうイヤです。
今年はまだ出会ってませんが
できれば会いたくないと思ってます。
セキヤさんのblogは料理が下手な私には憧れの存在。
写真も美味しそうで、とても勉強になります。
そして読後はいつも空腹に…
あ、このハンドルネームの「ハナ」は以前飼ってた猫の名前なのです。
同じですね^^
Re:無題
ハナさん、こんにちは。
この日、僕はシャワーを浴びたあとだったんですね。さっぱり、気持ちのいい感じだったのに、軽くジョギングしたくらいの量の汗をかきました。それもイヤな汗を。1回遭遇してしまうと、またいるんじゃないかという疑いが消えない、というのもイヤですね。生活が脅かされる感じで。
おー。同じ名前でしたか。ネコ、飼ってたんですね。僕もネコが好きです。
コメント、ありがとうございます!
この日、僕はシャワーを浴びたあとだったんですね。さっぱり、気持ちのいい感じだったのに、軽くジョギングしたくらいの量の汗をかきました。それもイヤな汗を。1回遭遇してしまうと、またいるんじゃないかという疑いが消えない、というのもイヤですね。生活が脅かされる感じで。
おー。同じ名前でしたか。ネコ、飼ってたんですね。僕もネコが好きです。
コメント、ありがとうございます!
黒い闖入者
セキヤさん、虫、苦手なんですね。
ナメクジとかミミズとかのにゅるにゅる系はいかがですか?
田舎住まいだと、虫に囲まれた生活です。夏の朝は、家事に、家の周りの蜘蛛の巣はらいがプラスされます。蜘蛛は、手で触れるくらい平気で、そこから糸をたらし、ヨーヨーのように遊ぶことも出来ます。
黒いヤツも、怖いという感覚はないのですが、手でつぶすと、やわらかい中身がバッっと出て来るので、その辺りの注意は要ります。
忘れてしまいたい、と、いうのに、また思い出させてしまい、申し訳ないです。
枝豆を茹でる光景は、夏!ですね。
ナメクジとかミミズとかのにゅるにゅる系はいかがですか?
田舎住まいだと、虫に囲まれた生活です。夏の朝は、家事に、家の周りの蜘蛛の巣はらいがプラスされます。蜘蛛は、手で触れるくらい平気で、そこから糸をたらし、ヨーヨーのように遊ぶことも出来ます。
黒いヤツも、怖いという感覚はないのですが、手でつぶすと、やわらかい中身がバッっと出て来るので、その辺りの注意は要ります。
忘れてしまいたい、と、いうのに、また思い出させてしまい、申し訳ないです。
枝豆を茹でる光景は、夏!ですね。
Re:黒い闖入者
なまさん、こんにちは。
強い!強すぎますね!
僕にはとても真似のできない芸当です。
ナメクジとかミミズ系は比較的平気です。あんまりたくさんいたらイヤですけど。
実は、僕は蜘蛛がほんとに怖くて、家にあった学研のクモの図鑑にも触れないくらい嫌いです。ジョロウグモの水色と黄色のしましまが怖いです。
ところで人間はヘビ恐怖症(Ophidiophobia)タイプとクモ恐怖症(Arachnophobia)タイプに分類できると聞いたことがあります。僕は確実にアラクノフォビアなわけですが、なまさんはヘビも平気だったりするんでしょうか。
僕はヘビは別に怖いとも何とも思いません。好きでもないですが。
コメント、ありがとうございます!
強い!強すぎますね!
僕にはとても真似のできない芸当です。
ナメクジとかミミズ系は比較的平気です。あんまりたくさんいたらイヤですけど。
実は、僕は蜘蛛がほんとに怖くて、家にあった学研のクモの図鑑にも触れないくらい嫌いです。ジョロウグモの水色と黄色のしましまが怖いです。
ところで人間はヘビ恐怖症(Ophidiophobia)タイプとクモ恐怖症(Arachnophobia)タイプに分類できると聞いたことがあります。僕は確実にアラクノフォビアなわけですが、なまさんはヘビも平気だったりするんでしょうか。
僕はヘビは別に怖いとも何とも思いません。好きでもないですが。
コメント、ありがとうございます!
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プロフィール
HN:
セキヤ
年齢:
47
性別:
男性
誕生日:
1977/05/04
職業:
会社員
趣味:
料理
自己紹介:
憂いのAB型
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