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トマトを買いに出かけて、なんとなく立ち寄った魚屋さんで、あんまりいいブリがあったので買う。照り焼きもいいけれど、こっくりと煮物もいいなあと思って大根を買って帰る。 帰ってきて思う。僕はブリを買うつもりじゃなかったんだ。
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計画は全部中止だ
楽しみは みんな忘れろ
嘘じゃないぞ. 夕立だぞ


 
『夕立』/井上陽水(1974, ポリドール)


平年より2週間も早い梅雨明け。

ビールで祝おうと思っていたのだ。


日曜日の朝、目が醒めたときに、ああ、梅雨が明けたと思った。今年は入梅も早く、梅雨明けも早いと言ってた。週間予報では晴れが続いているし、気温もいやに高いから、そろそろなんじゃないかと思っていた。

今年は、入梅も出梅も身体で感じとることができた。ああよかった。忙しくても、季節の移ろいに対する感覚はまだ鈍っていないみたいだ。


だからこそ、だ。

夏の到来をビールで祝おうと思っていた。


ビールはいつもどおりのヱビスだ。壜の。
グラスは毎日使っているイッタラ・タピオのタンブラーを冷凍庫でしっかり冷やしておく。

つまみは枝豆を用意する。
茹でるのではなく、フライパンで莢が焦げるくらいまで焼いた、香ばしく甘い枝豆を用意するのだ。
焼いた枝豆は、アフガニスタンの大好きな古い鉢にいい加減に盛る。

蚊取り線香も用意する。

蚊取り線香は、金鳥のものでなくてはならない。アースのでも、フマキラーのでもダメだ。香りが違う。
マッチで火を点けたら、梅雨入り前に手に入れた、マダガスカル製の鉄の蚊取り線香皿に入れるのだ。

以上の準備が整ったら、いよいよビールだ。

よく冷えたビールとグラス、香ばしく甘い枝豆をお盆に載せ、枝豆の莢を入れる古新聞を小脇に挟んでベランダへ。首にはタオルをぶら下げて、夕焼けを眺めながらビールの栓を抜くはずであった。さあ夏だぞ、と。


それがどうだ。

僕の計画を嘲笑うかのような夕立だ。

しかも、だ。徐々に黒い雲が厚くなってきて、風が吹いてきて、の夕立ならまだ諦めもつこう。



空には晴れ間も見える。陽が差している。
にも拘らず、嘘みたいな大粒の雨が降っている。




そういうものだ。



夕焼けビールは、何でもない夕方を、特別な夕方にするはずだった。

たかが梅雨明けを、ささやかでも祝宴に変えるものであるはずだった。





だが、僕だって負けてはいない。

自然現象をどうにかすることはできなくても、やり方を変えて梅雨明けの宴を催すことくらいはできる。


c52d9f3d.jpegジェノバペーストである。

材料は、バジルの葉、松の実、にんにく、パルミジャーノ・レッジャーノのすりおろし、塩、胡椒、オリーブオイル。

これをフードプロセッサーでペースト状にする。










2d23d156.jpegこちらは鶏モモ肉。

塩、胡椒をして、フライパンで皮目から焼きつける。














e5c5ef77.jpeg両面を焼いたら、白ワインで香り付け。
















d6e86651.jpeg両面しっかり焼いたら、オーブンへ。
















1a6cba15.jpegオーブンで焼いている間に、ジェノバペーストを温めながら、少量の水でのばす。















aa015fc7.jpeg鶏肉のソテー ジェノベーゼソース。

付け合せのアスパラガスも、ジェノバソースでいただく。













147f545d.jpegそして、梅雨明けを祝うお酒は白ワインである。
























e08a77a7.jpegコノスルの20バレル、シャルドネ。

年間20樽しか仕込まないという、コノスル最高級ラインナップである。












この20バレル、実においしいワインである。通常のヴァラエタルシリーズに較べるとちょっと値段が張るけれど、そこはさすがのコノスルである。コストパフォーマンスは非常に高いと思う。

普段飲みには少し高い気もする、ちょっとした宴にふさわしい、いいワイン。



この梅雨明けの晩餐は、実に上機嫌で進む。


438fa27a.jpeg肉の焼き加減が、完璧だったのだ。

中まで完全に火が通っていながら、実に、実に柔らかくジューシーに仕上がった。

ジェノバソースもよい出来だ。











上機嫌の晩餐だから、久しぶりにワインを1本空ける。

でも、もう少し飲みたくて、飲み残しの赤ワインにも手をつける。パンを軽く焙って、バターを塗って食べる。


飲みすぎだ。

でも構わない。だって梅雨明けの宴なのだから。



これから夏が終わるまでに、よく晴れた暑い夕暮れはきっといくらでもある。

夕焼けビールは、また次回である。







 
 
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失敗の多くは、成功するまでにあきらめてしまうところに原因があるように思われる。

松下幸之助はこう言ったという。




蚕豆を使って、スパゲティにしようと思ったのだ。アスパラガスも入れて。


49d01b6a.jpeg蚕豆である。

ところで、ソラマメは莢が蚕(かいこ)の繭に似ていることから蚕豆の字を当てるわけだが、一方で空豆とも書く。

これは、莢が上を向いてつくから『空に向かう豆』の意味でこう表記する。

このことを知ったのは、ごく最近のことである。








ceceb844.jpeg蚕豆を茹でる。
















363edd63.jpeg続けてアスパラガスも茹でる。

固めに。














ab283ec5.jpeg蚕豆は剥いておく。
















77b0c233.jpegフライパンに、バターとサラダ油を入れて融かす。
















a034636e.jpegくし型に切ったたまねぎと拍子木切りにしたベーコンを炒める。















09072b75.jpegベーコンがこんがりしたら、アスパラガスと蚕豆を加える。















af3b2514.jpegさっと炒める。
















9ed77580.jpeg白ワインをふり、強火にして水分を飛ばす。
















ff9cf1e6.jpeg生クリームと、牛乳を少し加える。
















43d2f00e.jpegぐつぐつと煮立たせないように気をつける。

塩、胡椒で味を調える。














a10ea7a1.jpeg茹で上がったスパゲティを入れ、パルミジャーノのすりおろしを加えてよく和えたら完成。















8a952738.jpeg蚕豆とアスパラガスのクリームソーススパゲティー。

おいしかった。文句なし。













クリームソースにすることが重要なのだ。

とてもとても重要なのだ。



716244d9.jpeg


実はここに至るまでに、大きな失敗があったのである。


5a782546.jpeg蚕豆とアスパラガスのペペロンチーノ。

これ、写真で見るとおいしそうなのである。














しかし、これは失敗だった。蚕豆の粉っぽさが、せっかくの乳化したオイルを吸い込んでしまって、パスタがもそもそとしてちっともおいしくない。

蚕豆自体はおいしい。しかし、肝心のスパゲティーがもそもそしてしまうのでは、元も子もないのである。

生クリームを買い忘れて、もう一回買いに出る手間を惜しんだことが仇となった。
蚕豆は季節のものだから、この時期には喜んでたくさん買うけれど、決して安くない。

そして、おいしいスパゲティーを期待して、手間をかけた時間がフイになってしまったことが悔しかった。

用意していたワインも開けることなく、次回に持ち越しとなる。





20f653c1.jpegそこへ持ってきてのこのクリームパスタである。

このおいしさは、前回の損失を補填して余りあるものであった。














ad9b3f53.jpegビールはまとめ買いのエーデルピルス。

もう残り少なくなってきた。






















07ec8e15.jpegそして、白ワインである。

P.Misserey、プティ・シャブリ。

前回から持ち越しとなった白ワイン。憾みを晴らした祝杯の味が加わる分、よりうまいワインとなった。




















日々の食事だから、何かが足りなくて他のもので代用するとか、なくても我慢するとかいうことはよくある。

そしてそれが思わぬ成功に結びつくことがあるのも事実である。


しかし、当然ながら良からぬ結果を生むことだってある。今回の生クリームも、ここまで大きな失敗に繫がるとは思っていなかった。


なかなか苦い経験ではあったけれど、『蚕豆のパスタには生クリームを使う』という鉄の掟をひとつ手に入れることができたのは、大きな成功である。


こうして日々成長するのだと思えば、失敗は失敗でなくなるのだ、と松下幸之助氏は言っているのだ。



とはいうものの、かなり悔しいのは事実であるが。








 
少年王・ツタンカーメンの王墓からは、豌豆が発掘されたという。
発掘したイギリスの考古学者ハワード・カーターが、それを持ち帰り植えたところ発芽し、現在も栽培が続いている。

発芽云々の真偽はさておき、3000年以上前から豌豆は食材として存在していたのだ。

僕の大好きなグリーンピース。エジプトのファラオはどんなふうにして食べていたのだろう、などと考える。



10797a24.jpegこの時期になると、嬉々として買い込んでくるのは、莢入りのグリーンピースである。

味や値段はさておき、一年中手に入る野菜が多いけれど、グリーンピースや蚕豆は今だけだ。

冷凍食品があるじゃないかという意見もあろうが、率直に言って、あれは似て非なるものである。









44b60d2f.jpeg弾けそうにびっしりとつまっている。

なんだか、毎年この写真を撮っているように思う。














e70a5b3f.jpegたっぷり。これを淡煮にする。
















グリーンピースを淡煮にするということは、今年もあれを作るわけである。

あれについてはこちらを参照のこと。

それはそれは出会いのよい小鉢
雨さえ興を添える

f58264e6.jpeg剥いたグリーンピースは、ひたひたの水を入れ、弱火で煮る。

煮立ったら、砂糖、塩を加える。













63f3c0b0.jpeg煮えたら、しばらくそのままむらす。
















005588ae.jpegこちらは鶏そぼろである。

だし汁、酒、砂糖、醬油、生姜の搾り汁で鶏ひき肉を炒り煮にする。













49adccad.jpeg一方、この菜っ葉は小松菜である。

小松菜は東京・小松川(現在の江戸川区)特産の菜っ葉で、小松川以外で採れたものは葛西菜と呼ばれたのだという*1



*1 ブラタモリでそう言ってた。

















85f8240c.jpeg今日の小松菜は、本場ものである。

小松菜は、がんもどきと一緒にさっと煮て食べる。















b39f4af0.jpegさらにこちらは、山うどだ。

甘辛のきんぴらにする。

うどの季節ももう終わり。今年はこれが最初で最後のうどになりそうである。










さて、ビールであるが。

普段、我が家で消費されるビールは、ヱビスもしくは黒ラベルが殆どで、ハートランドがたまに登場するくらいである。

今日のビールは、いつもとちょっと違うのが出てくるのだ。


7a1e9ede.jpegエーデルピルス。

この苦いビールが出ると、つい買ってしまう。
苦味がほんとうに強いので、あまり万人受けはしないように思う。

でも、僕は好きです。この苦いビール。



















c8ba4e94.jpeg好きだから、箱で買った。限定醸造だというし。

大事に、長く飲み続ける。















74121bad.jpeg久しぶりに、アボカドを食べる。

アボカドはこの食べ方が一番好きである。

切ったアボカドにレモンを搾り、醬油、削り節、オリーブオイル。











5a4f8891.jpeg小松菜とがんもをさっと煮たもの。

ころころとした球形の、かわいいがんもを使った。














7afc3247.jpeg山うどのきんぴら。
















22cb1224.jpegそして、鶏そぼろとグリーンピース。
上に温泉たまごを乗せる。

盛り付ける順番を間違えていることに、今気付いた。
本来は、グリーンピースの上に鶏そぼろをかけるのである。

まあいい。同じことだ。









cc16c3ae.jpegお酒は翠露である。
























b6a9abd8.jpeg美山錦の翠露もこれで最後。

次のお酒を探す。














ac015fc3.jpeg鶏そぼろは、我が家の初夏の風物詩となった。

グリーンピースはまだしばらくおいしい時期が続くので、梅雨が明けるまでにもう少し食べたいと思う。













独特の青臭さが実においしいグリーンピースだ。

上品に小さな器に盛り付けるのもいいけれど、たっぷり作って、スプーンでもりもりと食べるほうがやっぱりうれしい。



3000年の時を経て、日本ではこんな食べ方もあるのだ、とエジプトのファラオに教えて差し上げたい気持ちである。

きっと気に入ると思う。













 
梅雨だ。

間違いない。僕の身体が、今日そのことを感じ取った。


しつこいくらいに言い続けているので、辟易している方もいらっしゃるかもしれないが、僕は湿度が高いのが苦手である。
好きなやついねえよ、と思われるかもしれないが、それでも多分、僕のほうが苦手度合いが強いと思う。

雨が降れば、誰彼となく「雨、嫌ですねえ」とか「ジメジメしてるのって嫌ですねえ」みたいな話*1になるものだ。そういうときに思うのだ。ああ、この人はまだ足りない、と。湿気に対する嫌悪感が足りない。

関係者全てと湿度について話したわけではないけれど、統計的に考えて、おそらく大多数の人よりも僕のほうが湿気に対する嫌い度が高い。

*1 天気の話というのは、原則として相手の言い分を肯定する、あるいは自分の言い分は肯定される、という前提で話される。だから、そういう話題のときに「いや、でも私のほうが湿気嫌いですよ」などと発言するのは社会通念上許されない。でも僕は密かに思っているのだ。あなたよりももっと僕のほうが不愉快に感じているのですよ、と。

しかし、である。

梅雨が湿気が嫌いだからといって、嘆いてばかりいても始まらない。分別のつく大人は、たとえ愉快じゃなくてもそれを乗り越える知恵を持つ。


0a0814ba.jpegグラスに、ライムとスペアミントの葉、砂糖を入れて、潰している。

お分かりの方もいらっしゃるかと思う。














f83d6a4b.jpegモヒートである。

ああ、なんと爽やかなことか。

なんか最近、モヒートは流行っているらしい。




















d999e1ef.jpegナッツをつまむ。

読みかけの文庫本を手に取る。


爽やかなモヒートをもうひとくち。











うん。梅雨のことはもう忘れてしまった。

モヒートはキューバが発祥とされる。南国の飲み物だ。ジメジメしたのは、こうやって乗り切ったらいいんだよ、とモヒートが教えてくれる気がする。


 
そろそろ入梅も近いか。

うっかり油断すると、すぐに季節が進んでしまう。春過ぎて夏来にけらし、である。


さて、外を歩くとジャケットのワキ汗が気になるくらいの暑さともなると、ビールの消費量も高まるというものである。

こよなくビールを愛する僕としては、相性のよいつまみをいつでも模索するようにして生きている。

枝豆やソーセージ類はもちろん最高の相性だ。手軽さもいい。フィッシュ&チップス、鶏の唐揚げなどの揚げ物類もよいが、ビールを飲みたい、と思ってから始めたのでは時間も手間もかかりすぎる嫌いがある。この時期にはさっぱりと浅漬けもいいけれど、これもなかなか難しい。うっかりおかしなものを買ってしまうと、味以上に落胆の気持ちが強くて、ビールの味も半減してしまう。

最近ではいんげん、またはスナップえんどう、あるいはさやえんどうと胡桃の白和えがお気に入りである。胡桃の香ばしさ、莢の青くささ、豆腐のねっとり感がよくて、登場頻度が高い。


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ここで、ビールとの相性及び調理の手軽さにおいて、僕が暗々裏に最上級の評価を与えているつまみをご紹介したい。


37551d13.jpeg四角い顔の、味はまろやかなやつ。

『ペヤング ソースやきそば』である。
















僕は、ペヤング大好きである。

そして。

意外と知られていないかも知れないけれど、こいつ、ビールととても相性がいいのである。


ペヤングソースやきそばはこうやって作る。

0aac9324.jpegまず、お湯を沸かす。
















d58cd4a6.jpeg外装フィルムを剥がし、中に入っているソース、かやく、ふりかけ、スパイスを取り出す。















ceadd168.jpegフタの湯切り口のツメを持ち上げておく。

これはとても大切な作業だ。














e43ae91c.jpeg次に、かやくのみを麺の上にあけてお湯を注ぐ。
















bcbcdca1.jpeg3分待ったら、お湯を切る。

どんなにしっかり切っても、お湯を完全に切ることはできない。

でもそれでいいのだ。最終的に、残ったお湯はソースと混ざってかやくのキャベツ*1に吸い取られて、独特のべしゃべしゃ感を作り出す。

*1 たぶん、キャベツ







cb433fdd.jpegソースをかける。
















e6807b1d.jpegソースと麺、かやくをよく和える。

ここでどんなによく和えても、というよりも寧ろ、和えれば和えるほど、かやくのキャベツ*2は下に沈んでいく。

でも、それでいいのだ。最終的に、残ったかやくは独特のべしゃべしゃ感を作り出す。
 
*2  おそらく、キャベツ







最後に、『ふりかけ』と『スパイス』をかけたら、完成である。




7c2a8dec.jpegインスタント食品に眉を顰める向きもあるとは思うけれど、ペヤングはおいしい。















ペヤングは食べ初めと、食べ終わりでは、味がかなり違う。

始めはモソモソとして、咽喉に詰まる感じがある。食べ進むにつれてどんどん味が濃くなっていって、最終的にはあのお湯とソースをしっかり吸い込んだべしゃべしゃのキャベツ*3を箸でつまむようにして食べることになる。
 
*3 キャベツ、じゃないかと思う 

2340c604.jpegビールは、ハートランドである。

緑の瓶のさわやかなビール。






















ペヤングソースやきそばは、厳密に言えば(厳密じゃなくても)焼きソバではない。フライ麺をお湯で戻して、ソースと和えただけだ。焼いていない。

名ばかりのやきそばではある。

しかしながら、ペヤングは『ペヤング ソースやきそば』として、確立されている感がある。その確固たる存在感が我々を魅了するのではないか、とも思う。焼きソバじゃない。ペヤングソースやきそばなんだ、と。

もうひとつ、通常の焼きソバと比較して、ペヤングにしか具わっていない特徴がある。

それは『スナック感』である。

私見だが、このスナック感こそが、ビールとの関係を深くしているのではないかと思う。


そして、食べ終わった後、舌に残るわずかな痺れと、心に幽かに引っ掛かる罪悪感もまた、ペヤングの味わいのひとつである。


716244d9.jpeg


f944babf.jpegまた、嫌な梅雨がやってくる。

風にも雪にも、夏の暑さにも負ける気はしないけれど、湿気が嫌いである。




 
















あと少しの晴れ間を逃すことのないように、西荻窪の僕のベランダには、白栲の衣ではなく、白いバスタオルが干してある。










 
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