ジョージ・セル(George Szell,1897-1970)は、ハンガリー生まれの指揮者である。
彼の音楽は精緻、正確無比。主観的解釈を排した演奏で古典派の音楽に名録音を残している。
ロマン派の作品の演奏では、その演奏スタイルから冷たい・固いという印象もあるが、故郷を同じくするドヴォルザークの作品には、ボヘミア的叙情性と人懐っこさを持った素晴らしい演奏を残している。
1946年からはアメリカ・クリーブランド管弦楽団の常任指揮者・音楽監督となり、その厳しい訓練により、当時地方の一オーケストラに過ぎなかった同楽団を世界最高のアンサンブルといわれるまでに鍛え上げた。
1970年の大阪万博の際にクリーブランド管弦楽団を率いて初来日。そのときの演奏は現在でも日本クラシック史上、最高といわれるほど深い感銘を与えている。帰国後、間もなく癌のため死去。
セルのレコードは、ベートーヴェンの交響曲第3番『英雄』、第8番、ドヴォルザーク交響曲第7番、第8番(2種)、第9番『新世界より』、チェロ協奏曲(フルニエとの共演)、スラブ舞曲集を持っている。ドヴォルザークが多い。
今日、聞いているのがこれ。
ベートーヴェン交響曲第3番『英雄』
ジョージ・セル指揮
クリーブランド管弦楽団
(1957,SONY RECORDS)
録音がステレオ初期('57年)なので多少古臭さを感じないでもないが、この高潔な演奏は胸に迫る。
さて、そんな20世紀のマエストロ、セルの『エロイカ』を聴きながら食べているのが『ソース焼きソバ』だ。しかも具に魚肉ソーセージが入っている。
なぜ、セルと焼きソバなのか。
特に理由はない。たまたまである。
魚肉ソーセージをご存じない方のために、拡大写真をお目にかける。
これだ。
この色といい、中に何が入っているかよくわからない感といい、どうも避けてしまいがちになる食材なのだが、食べてみるとなかなかいけるのであった。
『毎日かあさん②お入学編』/西原理恵子
(毎日新聞社,2005)
ジョージ・セルは大変な食通としても知られていた。
魚肉ソーセージ入りのソース焼きソバは彼の口に合っただろうか。
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『Pocketful of Poetry』
Mindy Gledhill
この数ヶ月、僕は「ミンディ・グレッドヒルは分かってる!」と叫び続けてきた。この人のアルバムからはポップってのはこういうものさ、という自信が滲み出ていると思う。tr. 2『Trouble No More』がツボ中のツボ。僕の好物ばっかりいっぱい詰まってる。決して大袈裟な表現ではなく、棄て曲なし、最高に幸せな30分あまり。
『D'ACCORD』
SERGE DELAITE TRIO with ALAIN BRUEL
アトリエサワノのピアノトリオが大好きです。2枚同時発売のうちの1枚。これはピアノトリオにアコーディオンを加えた演奏。明るい休日のランチ。冷えた白ワイン飲みたくなる感じ。
J.S. Bach/Goldberg Variations
Simone Dinnerstein
ゴルトベルク変奏曲からグールドの影を拭いきれないのは仕方がない。この人の演奏には”脱・グールド”みたいな気負いはなく、曲に対してもグールドに対しても愛情に満ちていて、丁寧で、やさしくてすごく好きです。