『関谷倶楽部』という会員制クラブが存在する。
会員たちと、その都度ゲストを招いてひたすらただ食べて飲む、という企画である。料理は不肖セキヤが担当する。平たく言えば家飲みである。
会費が毎回高いので、高級クラブということもできる。こういうことをやり始めて、もう3年くらい経つから、恒例のお楽しみ会だ。とても楽しいのです。
今回のメニューは『黒大豆の枝豆』、『セロリといかの燻製のオリーブオイル和え』、『ひたし豆と蕎麦の新芽の白和え(柚子ぽん酢風味)』、『するめの糀漬け』、『蓮根と蒟蒻の炒り煮』、『肉じゃが』、『牛蒡と豆腐のたまごとじ』、『豚ばら肉のソテー』、『鶏つくねの照り焼き』、『娼婦風スパゲティー』。
最後の娼婦風スパゲティーだけ異質なのは、最後にどうしてもパスタを、というリクエストに応えて作ったからだ。今回のテーマは『和食』。たいていはパスタなど洋風の料理とワイン、ということが多いので、「秋だし、日本酒のもうぜー」ということになった。
ゲストは2名。会員のひとりの高校の同級生とその奥様。関西の人だ。味付けが口に合うかな、とちょっと不安だったけれど、喜んでくれたようなのでよかった。
まずはビール。
たいてい買っておくのはヱビスかサッポロ黒ラベル。あとはごちそうビールとしてアメリカの『BROOKLYN LAGER』を用意することもある。
ちなみにこの日は集合が15時。写真は照明を落としているので夜っぽい感じだけれど、実は15時半くらいです。真昼間。この微かな後ろめたさもまた快感だ。
お酒は『雪中梅』と『益荒男』を用意。西荻の三ツ矢酒店で買った。親父さんと30分以上話して決めた。
ひたし豆と蕎麦の新芽を豆腐で和える。
柚子ぽん酢と太白ごま油で味付け。
ささがき牛蒡をだし汁で煮て、豆腐を入れてたまごでとじる。上に乗っているのは糸三つ葉。
牛蒡の土臭い香りと三つ葉は好相性だと思う。
肉じゃが。とてもやさしい味だ。
もうこれは家の母親の味そのものなので、懐かしさとともにちょっとだけ気恥ずかしくもあった。
するめの糀漬け。これも三ツ矢酒店で買った。
日本酒のアテには最高の味。
豚バラ肉のソテー。
酒としょうゆをからめただけ。辛味大根をおろしたのでいただく。辛味大根がバラ肉の脂を流してくれるのでさっぱりと食べられる。
鶏つくね。鶏ひき肉が白っぽくなるくらいまでしっかりこねる(空気を含ませるようにする)のが、ふっくら仕上げるポイント。
お酒を注ぐときにちょっと布巾をあてがう、なんていうしぐさもまた日本酒ならでは。
話題はあちこちに飛び、夜は更けてゆく。今回もまたたくさん食べて飲みました。準備チームの人、後片付け手伝ってくれた人、どうもありがとう。
来月、引越しを控えているので、今回の関谷倶楽部は『さよなら三鷹台』も兼ねていた。
この部屋でずいぶん色んなことがあったなあ、と思う。
今度引越す部屋は今よりも広いので、より楽しい会を開きたい。長く続く集まりでありたい。「そういえば俺ら20代だったんだもんなあ。信じられない。」なんて言いあえたら、とても素敵なことだと思う。
喜んでいただけて何よりです。僕は、おいしいものを食べることはとても大切なことだと思っています。食べたみんなが喜んでくれるなら、猶更です。
今度はもう少し広い部屋でご馳走できるのでよろしく!
このブログでは、レシピ公開といえるほど詳細を書いていない(実は当初は細かく書くつもりだった)ので、すごくざっくりした書き方で参考になるかどうかわからないけれど、今後ともお付き合いいただければと思っています。
ここまで大きくなったのは、「また次も」と思わせるシェフの人柄と腕ですね。
以前から温めている関谷倶楽部のセカンドステージ計画を、そろそろ実行する時期かと考えています。わくわく。
セカンドステージ計画。面白そうですね!まるでクリボーがすべてメットに変わっているような。動きがすばやくなっているような。
楽しみです!
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『Pocketful of Poetry』
Mindy Gledhill
この数ヶ月、僕は「ミンディ・グレッドヒルは分かってる!」と叫び続けてきた。この人のアルバムからはポップってのはこういうものさ、という自信が滲み出ていると思う。tr. 2『Trouble No More』がツボ中のツボ。僕の好物ばっかりいっぱい詰まってる。決して大袈裟な表現ではなく、棄て曲なし、最高に幸せな30分あまり。
『D'ACCORD』
SERGE DELAITE TRIO with ALAIN BRUEL
アトリエサワノのピアノトリオが大好きです。2枚同時発売のうちの1枚。これはピアノトリオにアコーディオンを加えた演奏。明るい休日のランチ。冷えた白ワイン飲みたくなる感じ。
J.S. Bach/Goldberg Variations
Simone Dinnerstein
ゴルトベルク変奏曲からグールドの影を拭いきれないのは仕方がない。この人の演奏には”脱・グールド”みたいな気負いはなく、曲に対してもグールドに対しても愛情に満ちていて、丁寧で、やさしくてすごく好きです。