スパゲティーが好きでよく作る。
本当によく作る。
オリーブオイルとにんにくは切らしたことがないし、ホールトマトの缶詰は10缶、20缶と買ってストックしている。
オイル系、トマト系、クリーム系。実にたくさんのスパゲティーを作ってきた。思ったよりおいしくなくてぶつぶつ言いながら食べたこともあるし、何となく面倒くさくて適当に作ったのがすごく上手にできて、唸りながら食べたこともある。
ごちそうのような、派手なパスタもいいけれど、ふと食べたくなるのは、基本的なシンプルなパスタだ。トマトソースだけでもいいし、にんにくと唐辛子だけのスパゲティーでもいい。物足りない気がするなら、そのときに食べたい具を入れて作ればいい。
さて、そんな基本パスタのひとつがこのほうれん草とベーコンのトマトソースだ。
ほうれん草のうまみが、ベーコンのうまみを取り込んだトマトソースとしっかり絡む。おいしくないわけがない。
材料は、ほうれん草、ベーコン、ホールトマト。
あとは、にんにく、スパゲティー、塩・胡椒。
ほうれん草はざく切り。ベーコンはできればブロックのものを買ってきて、厚く切る。ホールトマトの缶詰は手でつぶしておく。
パスタ用のお湯を沸かしておいて、包丁の腹でつぶしたにんにくとオリーブオイルをフライパンにいれ、とろ火にかける。フライパンを傾けて、にんにくを低温からじっくり揚げるようにする。
にんにくのおいしさをオイルにしみ出させるような感じ。
にんにくがきつね色になったら、ベーコンを入れてカリカリになるまで炒める。
ホールトマトを入れる。
ふつふつしてきたらパスタをお湯の中へ。パスタのゆで時間でソースを煮詰める感覚でいつもやっている。
ソースが煮詰まってきたら、パスタのゆで汁でのばす。パスタのゆで汁には塩が入っているので、塩加減に気をつける。
パスタソースに最も重要なのが『乳化』だ。混ざらないはずの水と油を、油の粒を細かくすることでなじませる。中~弱火で煮詰めながら、フライパンをゆすっていると乳化する。実はこのときに重要な役割を果たすのがゆで汁だ。ゆで汁にはパスタのでんぷん質が溶け込んでいるから、ゆで汁を入れることで乳化しやすくなるのだ。
しっかり乳化したソースは、とろりとしてパスタにしっかり絡む。このことがパスタのおいしさのキモだと思う。
きちんと乳化したら、ゆで汁を入れた分を考慮して、塩・胡椒で味を調える。
パスタのゆで時間が残り1分を切ったらほうれん草を入れてざっくり混ぜる。
茹で上がったパスタをしっかりソースと絡めて、完成。
明日は休みだから、ワインを飲む。
ワイングラスもいいけれど、最近のお気に入りは、このプレスガラスのコップ。分厚くぼったりしていて、気の置けない感じがいい。赤ワインはこれで飲むととってもおいしい。
今日もおいしく食べました。
今まで僕が食べた何100kgものパスタ。
これからもずっと作り続けるであろう何トンものパスタ。
僕の体を構成するものたちは、少なからずパスタでできている。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
『Pocketful of Poetry』
Mindy Gledhill
この数ヶ月、僕は「ミンディ・グレッドヒルは分かってる!」と叫び続けてきた。この人のアルバムからはポップってのはこういうものさ、という自信が滲み出ていると思う。tr. 2『Trouble No More』がツボ中のツボ。僕の好物ばっかりいっぱい詰まってる。決して大袈裟な表現ではなく、棄て曲なし、最高に幸せな30分あまり。
『D'ACCORD』
SERGE DELAITE TRIO with ALAIN BRUEL
アトリエサワノのピアノトリオが大好きです。2枚同時発売のうちの1枚。これはピアノトリオにアコーディオンを加えた演奏。明るい休日のランチ。冷えた白ワイン飲みたくなる感じ。
J.S. Bach/Goldberg Variations
Simone Dinnerstein
ゴルトベルク変奏曲からグールドの影を拭いきれないのは仕方がない。この人の演奏には”脱・グールド”みたいな気負いはなく、曲に対してもグールドに対しても愛情に満ちていて、丁寧で、やさしくてすごく好きです。