すみません。
ビールを旨く飲む条件とは何だろうか。
適度の運動、もしくは労働の後であること。おなかが空いていること。のどが渇きすぎていないこと(のどが渇ききってしまったときは水のほうが旨い)。お風呂に入ってさっぱりしていること。カレーを作っている最中であること。気候がいいこと。気分がいいこと―。
こうして並べていけば枚挙に暇がない。早い話が、飲みたくないときでなければビールは旨い。
さて、ゴールデンウィーク最終日、友人から連絡が入る。家に遊びに来てもいいか、と。もちろん構わない。ちょうど今、中野から西荻に帰ってきたところだよ。一緒にビールを飲もう。
この日、友人は高尾山に登り、その後『玉の湯』(西荻の銭湯)でひとっ風呂浴びてきたのだという。羨ましい。そりゃあビールも旨いでしょうよ。
最近、ビールはヱビスよりもサッポロ黒ラベルを多く飲む。気候が緩み始めたと思ったら、あっという間に汗ばむ陽気になり、重めのヱビスよりも黒ラベルに自然と手が伸びるようになった。
定番。
お揚げを炙ったもの。
甘味噌と白髪ねぎでいただく。
胡瓜。
同じく甘味噌をつけて。胡瓜、爽やかだ!
厚揚げのたまごとじ。
実はこれ、渋谷の『山形』という居酒屋にあったメニューの真似である。
ちなみに『山形』は渋谷には稀少はオヤジ系居酒屋である。
ここらへんから日本酒へ。酒は多治見『三千盛純米』である。
蚕豆を茹でる。
鯖缶に大根おろし、貝割れ大根、小ねぎを散らす。
これが大好きである。のんべえっぽ過ぎる気もするが。
この後、冷蔵庫にちょっと残っていたチーズも出して、深夜まで。友人は西荻在住なので電車の心配はいらない。
当然、翌朝はひどい目に遭う。
この日、プレゼントをいただいた。
本の上のほうにいる銀色のやつ。
栞である。
ネコが糸にじゃれついた形になっている。
これは…!ど真ん中ですね。
ありがとうございます。
登山の後のビール。旨いだろうなあ、と改めて思う。旨いビールを飲むために登山に行く、というのも悪くない考えのような気もする。
だが、おそらく実行することはないと思う。
さて、実家に帰って、僕が何をするのかというと、料理をするのだ。母親に、僕がいる間は料理を担当する、と宣言してしまったのだ。
そんなゴールデンウィークは筍づくしだった。中野のとある八百屋さんで売っている自家製の筍の水煮はとてもいい、と母親がいう。ただし、値段もなかなかである。
若竹煮。
早めに作って、味を染みこませたので、とってもおいしくなった。が、わかめの色が悪くなった。
わかめは食べる直前に入れて、ひと煮立ちさせるくらいのタイミングじゃないといけません。
いい勉強になりました。
だし巻きたまご。
定番。
筍ごはん。
土鍋で炊く。これは、なかなか。
おいしくできた。
一応、バースデーケーキ的なものも買いに行ったので、何だかすごく疲れた。
5月、暑いくらいだし。
おつかれさまでした。
ここのところ、いつにも増して来客が多い。
1年ぶりくらいでやってきた友人に、いろいろと作る。
この日のメニュー
- オリーブのバジルソース
- スナックえんどうと鶏ささみのマスタードマヨネーズ和え
- ルッコラのカプレーゼ
- アボカド
- タコとじゃがいものサラダ
- リダーチーズとクラッカー
- 茄子のグラタン(パルミジャーナ:重ね焼きのこと)
茄子のパルミジャーナは、先日評判が良かったので、再登場である。このブログに「私はこんなふうに作ります」というコメントをいただき、それを真似てみたくてしようがなかったのだ。
それは『スライスしたゆでたまご入り』。
そこで、今回はパルミジャーナの一部始終をお目にかけようと思う。
まずはミートソースを作る。
たまねぎ、にんじん、セロリをみじん切りにする。
鍋につぶしたにんにくとオリーブオイルを入れ、弱火にかける。
にんにくがきつね色になったら、みじん切りにした野菜と、セロリの葉の部分もいれて、甘みを引き出すように炒める。
合挽き肉に強めに塩、胡椒をして、練りこんでおく。
強火でしっかり焼き色がつくように、焼き付ける。
ブランデーでフランベする。
野菜の鍋に焼いた肉を移し、ローリエ、赤ワインを加え煮込む。
ワインの水分が減ってきたら、ホールトマトを手で潰して加える。
しばらく煮込んで、塩、胡椒で味を調えたら、ミートソースは完成。
続いて、茄子のトマトソースのパスタ。
今回は『リガトーニ』という極太のショートパスタを使った。肉料理と相性がいいのだ。
茄子はオリーブオイルで炒めておいて、それをトマトソースに加える。
茹でたリガトーニと和えておく。
米茄子は輪切りにして、オリーブオイルでソテーする。
たまごは茹でて殻を剥き、エッグスライサーでスライスしておく。
耐熱皿にオリーブオイルを塗り、パスタ→米茄子→ミートソース→ゆでたまご→モッツァレラチーズ→パルミジャー・レッジャーノの順に重ね、オーブンで焼き色がつくまで焼く。
完成はこちら。
やっぱり。ゆでたまごはいい。おいしい。
こうして、書き出して見ると工程が多い。やっぱり時間かかります。
そのほかのメニューはこちら。
バジルソースに漬かったオリーブ。
『ル・ジャルダン・ゴロワ』のもの。母親にもらいました。
ちょっと酸っぱくなってたけれど(実は賞味期限がわずかに過ぎておりました)、おいしかった。自分でも作れそうなので、今度やってみようかと思う。
スナックえんどうと鶏ささみをマスタードとマヨネーズで和えたもの。最近の定番。
これは当ブログにコメントを下さる、たかえさんの料理を拝借したもの。
本家はこちら↓
blog.goo.ne.jp/m-t-daidai/e/9acf1df0804e9b19d7267774a1ef3c9a
僕はこれを蚕豆でやったり、アスパラガスでやったりしている。マスタードとマヨネーズをえんどうとささみのゆで汁をほんの少量入れて溶いて、塩、胡椒をふって和える。
ルッコラのカプレーゼ。
これも定番。
アボカド。
これはシンプルに。レモンと塩、胡椒、オリーブオイル。
濃い味の好きな友人はこれに削り節と醤油をかけて食べた。
タコとじゃがいものサラダ。
新メイクイーンが出ていたので、それを使った。
茹でたじゃがいもとぶつ切りにした茹ダコをレモン、塩、胡椒、オリーブオイルで和えて、刻んだイタリアンパセリを散らす。
この日、友人がケーキを買ってきてくれていた。
僕の誕生日を祝ってくれたのである。
どうもありがとう。
話は、深い方向へと向かう。いろいろあります。
↓
sekiya.blog.shinobi.jp/Entry/156/
実は、お誕生日会のときに出したメニューは計画の一部だった。お腹いっぱいになってしまって、出せなかったのだ。僕はいつもこうだ。作りすぎる。でも、いいじゃないか。みんなが集まっているのに食べ物が足りないよりはいいかな、と思うのだ。
ただ問題は、おもてなし料理のようなものはひとりではなかなか食べる気にならない、ということだ。「なんかなあ」と思う。おいしいのはわかってる。でもひとりで食べるには、ひとりで食べるための料理というものがあるのだ。だから、買っておいた食材を別のメニューに組み立てなおすために、どうしたもんかなと知恵を搾っていたところだった。
そんな満腹お誕生日会に参加した友人が家に忘れ物をした。取りに来るというのだ。
これこそ好機というものであろう。あの時お目にかけることのできなかったものたちを、ここで作らずにはいられない。映画でいうところのディレクターズ・カット。『LET IT BE』でいうところの『NAKED』か。
幻のメニュー①『ルッコラのカプレーゼ』
カプレーゼは通常バジリコで作る。それを青菜のサラダ感覚で、バジリコのかわりにルッコラをばさっと乗せる。
これは以前、友人のリクエストに応えて作ったものが定番化した。おいしい。
これは、幻のメニューではない。ただ作った。
お揚げを炙って、甘味噌を塗ったもの。白髪ねぎをくるんでいただく。
甘味噌は、小鍋に酒を煮立たせてアルコールを飛ばし、砂糖を溶かし、味噌を加えたもの。
僕はお揚げの滋味深い味が大好きです。
幻のメニュー②『鮭のムニエル』
生鮭がこの日あたりで限界だった。ソースは既に作ってあったので、これをやらないわけにはいかなかったのだ。
作り方はこちら↓
sekiya.blog.shinobi.jp/Entry/136/
つけ合わせは蕪とじゃがいもをレモン、塩、胡椒、オリーブオイルで和えたもの。
全ての料理を食べることができたのは、僕を除いてたったひとり。忘れ物が功を奏した。全部作ることができて僕もうれしい。残らず食べてもらって、食材たちもきっと喜んでいることでしょう。
ところで、友人が何を忘れて行ったのかは秘密である。
―オムレツは強い火でつくらなくてはいけない。熱したバタにそそがれた卵は、強い火で底のほうからどんどん焼けてくる。それをフォークで手ばやく中央にむけて、前後左右にまぜ、やわらかい卵のヒダを作り、なま卵の色がなくなって全体がうすい黄色の半熟になったところで、片面をくるりとかえして、火を消し、余熱でもう一度ひっくりかえして反面を焼いて形をととのえたら出来上る。
そとがわは、こげ目のつかない程度に焼けていて、中はやわらかくまだ湯気のたっているオムレツ。「おいしいな」、私はしみじみとオムレツが好きだとおもい、オムレツって何ておいしいものだろうとおもった。
『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』
石井好子(暮しの手帖社)より
オムレツといったら、論を俟たずにこの本だろう。料理エッセイの草分けといわれる。
「おいしいな」
この一言がどれくらいの力を持つか。つらつらと読み返してみて強く感じた。
さて先日、友人からバゲットをいただいたので、トーストしてオムレツを作った。
バターはたっぷり使う。
たまごを溶いて塩、胡椒をしたら、バターを融かしたフライパンに流し入れ、手を休めずに混ぜる。フライパンをゆする。
とろとろの半熟になったら、端から寄せていって、フライパンの縁のアールを利用して成形する。
オムレツってなんておいしいものだろうと僕も思う。
このかわいらしいバターケースは先日手に入れた。
オールドパイレックスである。
さすがアメリカ。でかい。蓋が両面使えるようになっていて、ポンドバターも丸ごと入れられるようになっている。
ところが最近、バターが簡単に手に入らない。困った。
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『Pocketful of Poetry』
Mindy Gledhill
この数ヶ月、僕は「ミンディ・グレッドヒルは分かってる!」と叫び続けてきた。この人のアルバムからはポップってのはこういうものさ、という自信が滲み出ていると思う。tr. 2『Trouble No More』がツボ中のツボ。僕の好物ばっかりいっぱい詰まってる。決して大袈裟な表現ではなく、棄て曲なし、最高に幸せな30分あまり。
『D'ACCORD』
SERGE DELAITE TRIO with ALAIN BRUEL
アトリエサワノのピアノトリオが大好きです。2枚同時発売のうちの1枚。これはピアノトリオにアコーディオンを加えた演奏。明るい休日のランチ。冷えた白ワイン飲みたくなる感じ。
J.S. Bach/Goldberg Variations
Simone Dinnerstein
ゴルトベルク変奏曲からグールドの影を拭いきれないのは仕方がない。この人の演奏には”脱・グールド”みたいな気負いはなく、曲に対してもグールドに対しても愛情に満ちていて、丁寧で、やさしくてすごく好きです。