トマトを買いに出かけて、なんとなく立ち寄った魚屋さんで、あんまりいいブリがあったので買う。照り焼きもいいけれど、こっくりと煮物もいいなあと思って大根を買って帰る。
帰ってきて思う。僕はブリを買うつもりじゃなかったんだ。
何故か無駄に胸が騒いでしまう帰り道
『赤黄色の金木犀』/フジファブリック
金木犀の季節である。
外に出れば匂うのだ。大雨のあとの晴れた朝、洗われた空気のなかに全体的に溶け込んでいる。
多少の贔屓目はあるかもしれないけれど、ほんとうによく似合う。
夕方買い物に出かけたときに、同じように買い物をしている人がたくさんいるのがたまらなくいい。
さて、そんなふうに夕方買い物をして作ったものが、だし巻きたまごである。
そこで。僕のだし巻きたまご、大公開である。とはいってもそんなに大上段に構えるようなものではない。いつだったかテレビで見て憶えた作り方。
鍋で酒を煮切り、だし汁を入れる。
強めに塩で味をつけて、薄口醬油を香り付け程度に加える。ほんの少し味醂を入れる。
たまご6個に、だしをおたまに2杯といったところか。
銅製。合羽橋までわざわざ買いに出掛けたのだ。
油が馴染んで、いい感じになってきた。
このとき、たまご焼き器は手前側を持ち上げて、キッチンペーパーでしっかり押さえて、たまご焼き器の角で成形する。
油を塗る。このときにも角を使って成形するようにする。
たまご焼き器を前後に傾けて、角を使って四角く成形する、というところがミソである。
たまごって。ほんとにおいしいよね、って思う。
さて、たまごだけでは寂しいので、その他のメニューはこちらである。
木綿豆腐の上に、みじん切りにしたザーサイとねぎを乗せて、胡麻油をかける。
甘辛味がおいしい。
豚バラスライスをフライパンで焦げ目がつくまで焼いて、一旦取り出して余分な油を落としたあと、フライパンに戻し、砂糖と醬油のタレを絡ませる。
大根おろしがあると、さっぱりと食べられるのである。
『貴』純米吟醸。
冷やしてなかったので、常温である。
燗をつけるのにはまだ早い。
温度の手間をかけないことが、なんとなくもの哀しさを誘う秋の酒である。
帰り道、金木犀の香りに胸が騒いでしまった若者が、今はもういないことを思った。
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台風の騒ぎのあと、すっかり秋らしくなった。
涼しくなって、油断していたら蚊に喰われた。彼らも最後の踏ん張りどころか。この時期の蚊は必死で喰いついてくるのか、夏の蚊よりも痒い気がする。
腹いせに、血液を補うような気分で、今日は赤い食べものである。
朝晩は肌寒いくらいだから、そろそろ煮込み料理もいいかなと思った。滋養の味。
鶏肉と野菜やきのこをトマトで煮込むのだ。
思いつくままに野菜。マッシュルームと大根、アスパラガスは冷蔵庫の中から発掘された。
ほんとうは蕪もいいなと思っていた。しかし、まだ蕪は時期ではないのだ。
ちょうど大根があったから、使ってしまうことにした。
スペースの都合で写真には納まっていないが、じゃがいもとたまねぎも入れる。
にんにくとオリーブオイル。
まずはたまねぎを炒める。
そこに、適当に切った野菜を入れる。
今回の具材は以下である。
アスパラガスといんげんは、煮込みが終わってから加える。
一方鶏もも肉は、大きめのブツ切りにし、強めに塩、胡椒をして焼く。
白ワインをふり入れる。
野菜ときのこの鍋に、焼いた鶏肉を入れる。
ホールトマトを手で潰し、加える。
ローリエを加え、煮込み開始。
ここでコンソメキューブを入れるか否か、ひとしきり逡巡し、結局入れないことにした。
鶏肉からも、野菜からも、何よりきのこからも、きっとおいしいだしが出るはずだと思ったのだ。
さて、上の写真を見るとお分かりかと思う。
僕は完全に総量の目論見を見誤っている。
大変だったのだ。吹きこぼれてしまった。煮ていれば減ってくると思っていたのだが、おそらく野菜から水分が出たのだ。結局、別鍋にスープを取り分け、煮詰めながらそれを鍋に戻すという作業を繰り返した。
結果的にはこの作業が吉と出たのではないかと、今では思う。
煮込み時間、1時間ほどだろうか。
塩、胡椒で味を調え、アスパラガスといんげんを最後に加えて、ひと煮する。
ついでだから大根の葉も小口切りにして加えた。
最後にオリーブオイルをひとまわし、で完成である。
パルミジャーノのすりおろしをかけていただく。
鶏もも肉と野菜のトマト煮込み。
調味料は、塩と胡椒、肉にかけた白ワインだけだ。実に素直な、いい旨みが出ているではないか。
コンソメを入れなかったのは正解だった。
あらためて食材の力を思い知らされて、感服の至り。そして、とてもいい気分である。
残り物処理的に使われた、この大根がまたいい味をしているのである。
白ワインをメインにしようと思っているけれど、まずはビールである。
久しぶりの登場だ。ヱビスビール。
パンは西荻駅ナカにある『浅野屋』のパン。
しっかり、もっちりしている。
ワインは『Clarendelle』。ボルドーの白である。
クラレンドルは、オー・ブリオンを擁するドメーヌ・クラレンス・ディロンがを率いるルクセンブルグ大公国ロベール殿下が造りだした新たなワイン、ということである*1。
*1 エノテカによる解説
ラベルにも、しっかりと”INSPIRED BY HAUT-BRION”と書かれている。
オー・ブリオンは飲んだことないけれど(というか5大シャトーのどれも飲んだことはない)、これはとてもおいしいワインだった。
探していたのだ。セミヨンのいいワイン。SILENIのセミヨンが手に入らなくなってしまったから。これからは、こいつでいこうと思う。
1本2,500円。普段飲みにはちょっと高い。たまに飲むワインだ。
夏の間、蚊に吸い取られた血液を補って余りある量の煮込みができあがった。
数日間はこれを食べる日が続くと思われる。
完成後のガス台がこれだ。
なかなか迫力があるではないか。
でもいいさ。
おいしくできたのだから後片付けもまた愉しいものだ、というのは負け惜しみである。
涼しくなって、油断していたら蚊に喰われた。彼らも最後の踏ん張りどころか。この時期の蚊は必死で喰いついてくるのか、夏の蚊よりも痒い気がする。
腹いせに、血液を補うような気分で、今日は赤い食べものである。
朝晩は肌寒いくらいだから、そろそろ煮込み料理もいいかなと思った。滋養の味。
鶏肉と野菜やきのこをトマトで煮込むのだ。
ほんとうは蕪もいいなと思っていた。しかし、まだ蕪は時期ではないのだ。
ちょうど大根があったから、使ってしまうことにした。
スペースの都合で写真には納まっていないが、じゃがいもとたまねぎも入れる。
今回の具材は以下である。
- じゃがいも
- にんじん
- ズッキーニ
- 大根
- 蓮根
- しめじ
- マッシュルーム
アスパラガスといんげんは、煮込みが終わってから加える。
ここでコンソメキューブを入れるか否か、ひとしきり逡巡し、結局入れないことにした。
鶏肉からも、野菜からも、何よりきのこからも、きっとおいしいだしが出るはずだと思ったのだ。
さて、上の写真を見るとお分かりかと思う。
僕は完全に総量の目論見を見誤っている。
大変だったのだ。吹きこぼれてしまった。煮ていれば減ってくると思っていたのだが、おそらく野菜から水分が出たのだ。結局、別鍋にスープを取り分け、煮詰めながらそれを鍋に戻すという作業を繰り返した。
結果的にはこの作業が吉と出たのではないかと、今では思う。
塩、胡椒で味を調え、アスパラガスといんげんを最後に加えて、ひと煮する。
ついでだから大根の葉も小口切りにして加えた。
最後にオリーブオイルをひとまわし、で完成である。
鶏もも肉と野菜のトマト煮込み。
調味料は、塩と胡椒、肉にかけた白ワインだけだ。実に素直な、いい旨みが出ているではないか。
コンソメを入れなかったのは正解だった。
あらためて食材の力を思い知らされて、感服の至り。そして、とてもいい気分である。
久しぶりの登場だ。ヱビスビール。
しっかり、もっちりしている。
クラレンドルは、オー・ブリオンを擁するドメーヌ・クラレンス・ディロンがを率いるルクセンブルグ大公国ロベール殿下が造りだした新たなワイン、ということである*1。
*1 エノテカによる解説
ラベルにも、しっかりと”INSPIRED BY HAUT-BRION”と書かれている。
オー・ブリオンは飲んだことないけれど(というか5大シャトーのどれも飲んだことはない)、これはとてもおいしいワインだった。
探していたのだ。セミヨンのいいワイン。SILENIのセミヨンが手に入らなくなってしまったから。これからは、こいつでいこうと思う。
1本2,500円。普段飲みにはちょっと高い。たまに飲むワインだ。
夏の間、蚊に吸い取られた血液を補って余りある量の煮込みができあがった。
数日間はこれを食べる日が続くと思われる。
なかなか迫力があるではないか。
でもいいさ。
おいしくできたのだから後片付けもまた愉しいものだ、というのは負け惜しみである。
聞けば、十五夜と満月が合わさるのは珍しいことなのだというではないか。
そこで、月見酒というのもいいなと思いながらの帰り道、月がきれいでずっと上を向いていた。
帰ってきてから、せっかくだから写真を撮ろうかと思った。
カメラと三脚を持って外に出たら管理人さんに見つかったらしい。そっと跡をつけてきたのか、写真を撮っているところで声を掛けてきた。曰く、彼は若い頃には一眼レフを使っていたのだという。昔はライカなんかも使っていたよ、と言っていた。―①
三脚を伸ばして運んでいたから、どこかで巣を張っている蜘蛛を連れてきてしまったらしい。三脚に引っ掛けて。どうも蜘蛛の糸みたいな感触が顔のまわりに浮かんでいて、おかしいと思っていたのだ。ふと気がつくと、三脚に蜘蛛が慌てた様子でちょろちょろしていた。以前にも述べたが、僕は蜘蛛が嫌いである。いや。こわいのだ。オオカミなんかこわくない。でも蜘蛛はこわい。―②
以上、①と②をいいわけとして、写真はうまく撮れなかった。
月だかなんだかわからない。
きれいだと思った月はこんなんじゃなかった。
さて、僕の部屋の窓からは残念ながら月が見えない。ベランダでお隣の軒先との間に浮かぶ満月をしばらく眺めて、あとはお酒である。
大根と豚の角煮の煮物。
豚角煮は市販品である。大根と含め煮にする。
ニセ揚げ出し豆腐。
茗荷を乗せる。茗荷の季節もそろそろ終わりである。
鯖の水煮の缶詰め。
大根おろしとかいわれ大根を添えて、ねぎの小口切りをかける。
醬油ちょろりでいただく。
いかにもなつまみである。好きです。
なぜか唐揚げ。
食べたかったのだ。買ってきた。
ビールは秋味。
お酒は『翠露』である。
翠露を秋に飲むのは初めてかもしれない。いつ飲んでもいいお酒だと思う。
秋の到来に祝杯をあげた途端に、蒸し暑くなった。天気のことだからぶつくさ言っても始まらない。こうしてだんだんと涼しくなっていくのだと思うようにする。
多くの人が、そう感じたのではないかと思うけれど、月を見るなんてほんとうに久しぶりだった。
どうでもいいことだけれど、僕には月で兎が餅を搗いているようにはどうしても見えない。
みんな見えると言う。
どういうことだ。
そこで、月見酒というのもいいなと思いながらの帰り道、月がきれいでずっと上を向いていた。
帰ってきてから、せっかくだから写真を撮ろうかと思った。
カメラと三脚を持って外に出たら管理人さんに見つかったらしい。そっと跡をつけてきたのか、写真を撮っているところで声を掛けてきた。曰く、彼は若い頃には一眼レフを使っていたのだという。昔はライカなんかも使っていたよ、と言っていた。―①
三脚を伸ばして運んでいたから、どこかで巣を張っている蜘蛛を連れてきてしまったらしい。三脚に引っ掛けて。どうも蜘蛛の糸みたいな感触が顔のまわりに浮かんでいて、おかしいと思っていたのだ。ふと気がつくと、三脚に蜘蛛が慌てた様子でちょろちょろしていた。以前にも述べたが、僕は蜘蛛が嫌いである。いや。こわいのだ。オオカミなんかこわくない。でも蜘蛛はこわい。―②
以上、①と②をいいわけとして、写真はうまく撮れなかった。
きれいだと思った月はこんなんじゃなかった。
さて、僕の部屋の窓からは残念ながら月が見えない。ベランダでお隣の軒先との間に浮かぶ満月をしばらく眺めて、あとはお酒である。
豚角煮は市販品である。大根と含め煮にする。
茗荷を乗せる。茗荷の季節もそろそろ終わりである。
大根おろしとかいわれ大根を添えて、ねぎの小口切りをかける。
醬油ちょろりでいただく。
いかにもなつまみである。好きです。
食べたかったのだ。買ってきた。
翠露を秋に飲むのは初めてかもしれない。いつ飲んでもいいお酒だと思う。
秋の到来に祝杯をあげた途端に、蒸し暑くなった。天気のことだからぶつくさ言っても始まらない。こうしてだんだんと涼しくなっていくのだと思うようにする。
どうでもいいことだけれど、僕には月で兎が餅を搗いているようにはどうしても見えない。
みんな見えると言う。
どういうことだ。
帰り道に虫が鳴いてた。
秋だな、と思う。
やっと来たか。待ってたぜっ。
だからきのこを買い込んだ。秋の気分を体内に取り込んでやるのだ。
しいたけとマッシュルームとしめじ。
舞茸は売ってなかった。
きのこのグラタンでも、と思ったのだ。
きのこをたっぷりと鶏肉。チーズをかけてオーブンで焼く。
そして白ワインを飲む。
グラタンだから、まずはホワイトソースから作る。久しぶりに牛乳も買った。
融かしたバターと同量の小麦粉を練って、焦がさないように弱火で炒める。
火から外し、冷たい牛乳を一気に注ぐ。
泡立て器で混ぜながら、加熱する。
しばらく煮込んで、塩、胡椒で味をつける。
これでホワイトソースは完成である。
次はグラタンの具だ。
フライパンにバターを融かし、たまねぎとぶつ切りの鶏もも肉を炒める。
きのこをどっさりと入れて、全体に油がまわるまで炒める。
油がまわったら、白ワインをふり入れる。
ワインの水分を飛ばすように炒めて、塩、胡椒で味を調えたら、具は完成。
耐熱皿にオリーブオイルを塗り、きのこと鶏肉、茹でたブロッコリーを入れる。
ホワイトソースとピザ用チーズを乗せ、パン粉をふりかける。
パン粉は、オーブンで焼いたときにサクサクとおいしい歯ごたえが出るのだ。
あとは250度のオーブンで15分ほど焼く。
これで完成だ。
この日のサラダはできあいのもの。
ドレッシングも市販品である。
ところでこのボウルは、インドのものですごく気に入っている。
さて、焼き上がりだ。
出来映えは上々である。
このぐつぐつ感。表面のサクサクという音。きのこの香り。
これはどうしたって盛り上がる。
さて、季節感という意味では、こちらも秋である。
『秋味』。
秋味はおいしいビールだと思う。
ワインはコノスルである。
日中暑くたって、空気が乾いている感じがするのが堪らなくよい。
秋だ。
気持ちのいい空気をたくさん吸い込もう。
たくさん本を読もう。
そしておいしいものもたくさん食べよう。
このワインは、秋の到来を祝う気持ちで飲む。
秋だな、と思う。
やっと来たか。待ってたぜっ。
だからきのこを買い込んだ。秋の気分を体内に取り込んでやるのだ。
舞茸は売ってなかった。
きのこのグラタンでも、と思ったのだ。
きのこをたっぷりと鶏肉。チーズをかけてオーブンで焼く。
そして白ワインを飲む。
グラタンだから、まずはホワイトソースから作る。久しぶりに牛乳も買った。
しばらく煮込んで、塩、胡椒で味をつける。
これでホワイトソースは完成である。
次はグラタンの具だ。
パン粉は、オーブンで焼いたときにサクサクとおいしい歯ごたえが出るのだ。
あとは250度のオーブンで15分ほど焼く。
これで完成だ。
ドレッシングも市販品である。
ところでこのボウルは、インドのものですごく気に入っている。
出来映えは上々である。
このぐつぐつ感。表面のサクサクという音。きのこの香り。
これはどうしたって盛り上がる。
『秋味』。
秋味はおいしいビールだと思う。
秋だ。
気持ちのいい空気をたくさん吸い込もう。
たくさん本を読もう。
そしておいしいものもたくさん食べよう。
このワインは、秋の到来を祝う気持ちで飲む。
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