実は、昨日も鍋をしたのであるが…。
やはり、白菜とねぎは使い切らずに残ったわけである。
そんなときだ。
遠くで僕を呼ぶ声がする…。
-「…セキヤさん…」
「何ですか?」
-「豚キムチ、食べたくない?」
「食べたい!」
そんなわけで、本日は豚キムチである。すごい久しぶりに作った。そしておいしかった。
魅力的な食べ物だと思う。
ビールもいいけど、ごはんがすすむメニュー。
【材料】
キムチ、豚ばら肉スライス(キムチと同量)、もやし、ニラ、白菜、ねぎ、ごま油。
そして、たまご。
豚キムチは最後にたまごでとじる。これがほんとにおいしい!
【合わせ調味料】
「ヤンニョム」という合わせ調味料を作っておく。
コチュジャン(大さじ1)、醤油少々、砂糖(小さじ1)、にんにくすりおろし(1かけ分)、ごま(小さじ1)、酒(大さじ1)
よく混ぜておく。
材料の下ごしらえ。
豚ばら肉は一口大に切り、軽く塩、胡椒。
白菜、ニラはざく切り。ねぎは斜めに5mmくらいの厚さに切る。
まずは、豚ばら肉から炒める。
このときはサラダ油で。香り付けのごま油は仕上げにまわしかける。
豚肉の色が変わったら、もやしを入れる。
もやしは意外と火の通りが遅いので早めに投入します。
キムチ。
白菜とねぎを入れて、ざっと炒めたら『ヤンニョム』をまわしかけ、全体を混ぜ炒める。
ニラ。
ニラは炒め過ぎると色も悪くなるし、クタクタになってしまうので最後に入れて、さっと火を通す程度に。
最後に香りのごま油をまわしかけ、たまごを入れる。
すぐに火を止めて、全体を混ぜてとじる。
たまごがとろとろぐらいが理想。
あー。今日もおいしく食べました。
西荻窪は本日も結構な雪模様である。
寒い雪の夜に、暖かい部屋で豚キムチとビール。
悪くない。
何を作るか、諸賢にはおわかりのことと思う。
カレーライスである。
誰かがお腹を切っちゃったって
う~んとっても痛いだろうにねえ
はは~ん … カレーライス
『カレーライス』/遠藤賢司(1971)
(アルバム『満足できるかな』所収)
引用しようか迷ったが、『カレーライス』という単語が出てくると、どうもこの人のイメージなのです。
僕はカレーが大好きなのだが、ふと思うと最近カレーを作っていない(外で食べることはある)。
そのことに気がついたら、今日はもうカレーしかなくなってしまったのだ。
普通の家カレーに、ほんのちょっとだけインドカレーっぽい雰囲気を加える。
ルウは何でもいいのだけれど、よく使うのがこれだ。
S&B『ゴールデンカレー/中辛』。
子供の頃からいちばんなじんだ味。
僕は少し辛めが好きだが、辛さはあとで調整するので中辛を使う。辛口ルウだと、辛さだけじゃなくて何だか味が違うような気がする。塩分が強いような…。
具は、鶏手羽先、じゃがいも、にんじん、たまねぎ。
手羽は塩、胡椒を強めにして、カレー粉を少量摺りこむ。
じゃがいもは皮を剥いてゴロゴロに切る。にんじんは皮ごと乱切りにする。たまねぎはくし形に切る。
たまねぎを炒める前に、電子レンジで半透明になるくらいまで温める。
そうすると、炒める時間が短縮できる。
鍋に油と唐辛子を入れ、温めたたまねぎを炒める。焦げ付かせないように混ぜながら。
本当は飴色になるまで丹念にやるのがいいのだけれど、ちょっと面倒くさいので端っこが色づいたくらいでOKとしました。
手羽先をソテーする。
皮面からしっかり焼色をつけ、ひっくり返したら酒(何でもいい)をふりかける。
焼いた手羽先をたまねぎの鍋に入れ、水を入れる。
煮立ったら、酒、リンゴのすりおろしを入れ、蓋をして煮込む。
今回はたまたま飲み残しの赤ワインがあったので入れた。
(なければ日本酒でも白ワインでもいい)
煮込んでいる間に、じゃがいもとにんじんはフライパンで炒めておく。
炒めてから入れると煮崩れしにくいし、おいしくなるような気がします。
しばらく煮込んだら、炒めたじゃがいもとにんじんを入れ、さらに煮る。
野菜に火が通ったら、いったん火を止め、ルウを入れる。
しっかり溶かしたら味を見て、塩味を調整する。
そして、ここでさらにカレー粉を入れる。
この追加のカレー粉が香りをぐぐっとよくしてくれる。
辛さの調整をする。カイエンペッパー。
入れすぎると食べられなくなってしまうので注意が必要だ。
お好みの辛さに。
最後にこいつ。
『ガラムマサラ』。
風味を整えるスパイスだが、最後にこれを入れることで一気にインドカレーっぽくなる。
香りがとびやすいので、完成直前に入れる。
これで完成。
火を止めて、蓋をして少し落ち着かせてから食べる。
台所の棚を整理していたら、発芽玄米やら十六穀なんとかとかが出てきたので、お米に混ぜて炊いた。
ごはんがおかしな色をしているのはそのせいである。
先程引用した『カレーライス』でおなかを切ってしまった『誰か』とは三島由紀夫のことだそうだ※(三島の割腹自殺は1970年)。
ショッキングな出来事を目にしても、頭の中にあったのは「お腹がすいたなあ、早くカレーできないかなあ」ということだった。その光景を歌っているのだ。
う~んとっても深い。
※参考文献 『俺カレー』/東京カリ~番長(2001,アスペクト)
カレーを作るときの楽しみといえば、作りながら台所で飲むビールだ。
煮込みながら、味見をして「あー、うまい」とか「もうちょっと塩かな」とか言いながら飲むビール。
シチュエーションとしてはトップクラスである。
薄曇りの冬の土曜日である。
何もする気が起きないけれど、おなかがすいた。寒いから買い物に出掛けるのも億劫だ。
そんなときはインスタントラーメンである。
『サッポロ一番 塩らーめん』
長年食べ続けてきたが、この商品、『らーめん』の部分がひらがな表記だと、今気づいた。
そういえば冷蔵庫の野菜室にはこの前鍋をやったときの残り野菜があったはず。ささっと炒めて具にしよう。
白菜とねぎとブナピー(白いぶなしめじのこと)がいた。ほうれんそうもあったからそれも使う。
油で炒めて、酒、塩、胡椒、醤油。最後にごま油をまわしかける。
ラーメンを作ったら炒めた具を乗せて、切り胡麻をかけ、胡椒を挽いて完成。
サッポロ一番…。
偉大な食べ物だと思う。この懐の深さはどうだ。
野菜が余っていれば、待ってましたとばかりに受け入れる。前日のカレーでもスープに溶かし込めば、カレーの味を前面に立たせて、自分はちょっと後に退いて屋台骨を支える。
そんなサッポロ一番の肝の据わった態度に感歎しつつ、寒かった体も、すっかり温まりました。
『銀河高原ビール』という日本の地ビールがある。
実は、ケースで買ってしまったのだ。小売店ではなかなか瓶入りで売ってないから、通販で買った。
おいしい日本の地ビール。いい!
誇れるおいしさがあるって、なんて素晴らしいことなんだろう。泡も細かくてクリーミーだし、何より旨みがあるビール。こういうビールはぐびぐび飲むものじゃない。しっかり味わって飲みたいビールだ。
というわけで、銀河高原の『小麦のビール』を愛する友人を呼んで(というか、呼んでないけどビールに呼ばれるようにしてやってきた)作ったもろもろのメニューです。
まずは第一弾。
サラダ。
ルッコラとトマトとツナ。
ドレッシングは、柚子ぽん酢ドレッシング(柚子ぽん酢に胡椒を挽いて、太白ごま油と混ぜる)。
パン。
以前、このブログでも触れた、西荻窪『ムッシュソレイユ』のバゲット。
あとはパスタ。
ここのところの大ブーム、スパゲティー・ジェノベーゼ。
第一弾はここまで。
さて、第二弾。
和食と『銀河高原ビール』。
『ブリを買うつもりじゃなかった』最多出場メニュー。
おなじみ、豆腐と枝豆としらすの和え物。
ほうれんそうのおひたし。
寒じめちぢみほうれんそうを使ったので、とっても甘い。
ほうれんそうはよく洗って泥を落としたあと、湯がいてだし汁に浸す。
すりゴマとかつおぶしをかけていただく。
壽屋の湯葉。
おいしい湯葉だった。
壽屋は近所のお豆腐屋さん。お店にはいつもクラシック音楽がかかっている。この日はモーツァルトの交響曲第40番だった。
れんこんとこんにゃくの煮物。
セキヤ家の定番メニューである。
鶏ごぼう。
新ごぼうが出ていたので、たまらず作った。
ささがきが面倒くさいので、ずりこぎで叩く。
だし巻きたまご。
だし汁を多く入れすぎてしまったため、ちょっと崩れ気味になった。
が、おいしかった。
…。
しかし…。
よくもまあ、これだけ食べられるものだ、と我ながら思う。2名でやっつけました。
僕は、ビールは瓶入りのものを飲んだほうがおいしいと思っている。
銀河高原ファンの友人は、瓶の小麦のビールを飲んで「いつも飲んでいる缶入りと味が違う」と言っていた。缶入りよりも重く感じる、と。なるほど。たしかに、しっかりとした旨みのあるビールだけれど。何か違うのか…。飲みくらべてみようかと思っている。
ビールは鮮度が重要だ。
今回は届いたその日に飲んだ。うーん。すごく贅沢なことをしてしまった!輸入ビールもいいけれど、新鮮さでは国産には敵わない。
銀河高原ビールは岩手県の和賀岳の伏流水を汲み上げて作っているそうだ。水のせいか、もしくはイメージでそう感じるだけかもしれないけれど、このビールは和食のほうがしっくりくると思う。
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『Pocketful of Poetry』
Mindy Gledhill
この数ヶ月、僕は「ミンディ・グレッドヒルは分かってる!」と叫び続けてきた。この人のアルバムからはポップってのはこういうものさ、という自信が滲み出ていると思う。tr. 2『Trouble No More』がツボ中のツボ。僕の好物ばっかりいっぱい詰まってる。決して大袈裟な表現ではなく、棄て曲なし、最高に幸せな30分あまり。
『D'ACCORD』
SERGE DELAITE TRIO with ALAIN BRUEL
アトリエサワノのピアノトリオが大好きです。2枚同時発売のうちの1枚。これはピアノトリオにアコーディオンを加えた演奏。明るい休日のランチ。冷えた白ワイン飲みたくなる感じ。
J.S. Bach/Goldberg Variations
Simone Dinnerstein
ゴルトベルク変奏曲からグールドの影を拭いきれないのは仕方がない。この人の演奏には”脱・グールド”みたいな気負いはなく、曲に対してもグールドに対しても愛情に満ちていて、丁寧で、やさしくてすごく好きです。